あきら

京都大学経済学部卒→一橋大学大学院商学研究科にてMBA取得→都内大手企業勤務→地元福島…

あきら

京都大学経済学部卒→一橋大学大学院商学研究科にてMBA取得→都内大手企業勤務→地元福島県須賀川市にUターン移住し、guesthouse Nafshaを開業。「旅と暮らしの間」がコンセプト。ご予約方法は“お手紙”で。 https://nafsha-gh.com/

マガジン

  • 消防団

    消防団活動を通じて感じたことを記事にしています

  • 岩瀬村の林業の探究

    guesthouse Nafshaを通じて知った岩瀬村の林業について

最近の記事

過疎は本当に『問題』か~旧岩瀬村に対する私の現状認識

前回は自分が住む須賀川市の市長選挙について思うところがあったので投票日当日に書きなぐった。文章の締めくくりに「投票率は下がるだろう」と予言めいたことを書いたが、結果は予想通り40%という低投票率となった。当選した大寺市長も、有権者全体の4分の1の支持(得票)を得られていないことは肝に銘じて政務に当たってほしいと思っている(投票率40%×得票率58%=23%)。 須賀川市に限らず、投票率の低さが嘆かれて久しい。一般的に若者が選挙に行かないからと言われるが、その原因は候補者の情

    • 都知事選と地方自治選挙について思うところ

      ※この記事は投票日(7/21)に書きなぐり、投票終了(7/21 18時)後に投稿しました。 今日は私が住む須賀川市で市長選挙が実施された。実に16年ぶりとのこと。そして、それに伴って市議会議員の補欠選挙も開催された。今回の選挙の様相が正直に言って都知事選とは全く違ったので、思うところをつらつらと書いてみる。 都知事選について 都知事選自体については私より遥かに詳しい人達がたくさんの深い論考をしているので、ここで屋上屋を架すことはしない。しかし、地元の首長選を見ていると、

      • 消防団が活発な地域はきっと良い地域だと思う

        私は2019年に福島に移住し、昨年2023年から消防団に所属しています。入団の経緯や感想などは以下に書きました(ちなみに私の記事の中でアクセス数トップ笑) 私の最近のもっぱらの関心ごとは「林業」と「消防団」です。どちらも30代半ばになってから知った世界で、とても興味深いと感じています。ぶっちゃけ、めっちゃおもしろい。なぜなら、今までの自分の価値基準とまったく違うロジックで成り立っているからです。そして、両者に通底するのは「贈与」という概念です。 私は昨年度の途中に消防団に

        • 山を放置するのはなぜいけないのか

          いま、全国の山が荒れています。それは管理する人がいなくなり、放置されているからです。そんな状況を打開しようという人が話題提供者となるイベント(勉強会)が先日東京で開催されたので、オンラインで参加しました。 そこで、「山を放置するのはなぜいけないの?」「どうせ自然に戻るだけなんだから悪いことではないんじゃない?」という投げかけがありました。もちろん、この問いを発した人は心からそう思っているわけではなく、クリティカルシンキング、ラテラル思考を引き出すために、前提から問おうとする意

        過疎は本当に『問題』か~旧岩瀬村に対する私の現状認識

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        • 消防団
          3本
        • 岩瀬村の林業の探究
          5本

        記事

          もだ燃やしとツトメ

          私は昨年から消防団に所属している。地区の春の総会で誘われて入団したのでようやく1年が経とうというところだ。なので、1年間の行事もおおよそ経験した。飲み会、BBQ、検閲、飲み会、夜警、飲み会、規律訓練、飲み会、飲み会。。。。とても楽しく活動している。 消防団に入った感想は記事にした。 火を扱うこと 先週は「もだ燃やし」という活動をおこなった。 田んぼに水が入るまでの季節は乾燥していて、枯れ草が燃えると危ないので、人の管理下であらかじめ燃やしてしまおうというもの。 「もだ燃や

          もだ燃やしとツトメ

          田村市木こりツアー参加体験記_1

          私のもっぱらの興味は林業です。 興味を持った経緯は今まで書いてきた通りですが、簡単に書くと、自分がゲストハウスとして活用している物件はなんと自分の祖先が植えた木で建てられていて、自分の伯父は今でもちゃんと山を管理しているということが分かったからです。 詳しくは以下に書いています。 自分が林業を始めて、山の管理を継承できないかな、でもハードルが高いなと思いながら漫然とSNSを眺めていたところ、ある日広告が流れてきました。 「田村市林業体験ツアー」だと!? WEBメディア「た

          田村市木こりツアー参加体験記_1

          消防団に入ってみた

          ちょうど先週、「ハヤブサ消防団」というドラマが終わった。 本筋はミステリー、サスペンスという感じなのだが、その舞台装置として「田舎の消防団」が使われていた。「都会で暮らしていたヒョロヒョロな男が田舎の消防団に入団して、地元のワイルドな男達と交流する」というあたりに、直近の自分と大きくシンクロする部分があり、とても共感していた。(主演俳優の中村倫也に自分を重ねるのは気がひけるが) 消防団に対する世間のイメージと、最新の消防団の実態にギャップを感じたので記事を書きたい。 消防団

          消防団に入ってみた

          焚き火をしたくて薪割りをさせてもらった

          僕の最近の興味は林業で、先日、以下の記事を書いた。 木は根っこから水分を吸い上げなくなる11月に伐採し、この辺では雪が降らなくなる2月後半ころに薪割りをする。今日は上の記事で切り倒した木を割って薪にしてきた。 私のおじは機械を使って薪割りをする。とってもシンプルな機械で、電動の万力みたいだった。一方はくさびのようになっていて、それに薪を押し付けるだけで、パカッと割れてくれる。 操作も簡単で、スイッチを押すと万力部分が動いてくれ、レバーを倒すと動くスピードが変わるというもの

          焚き火をしたくて薪割りをさせてもらった

          里山と林業とサステナブル

          家づくりと里山の関係 私が住居兼ゲストハウスとして営んでいるguesthouse Nafshaは、私の父が若い時に建てた築40年の一軒家をリノベーションしています。 一見するとただ普通の家なんだけど、実は父の実家の山から切り出した木材で建てられています。つまり私の曽祖父やその上の代が植えた木でできた住宅なんです。しかも、伐採した木は馬が運び、地元で製材され、地元の大工さんが建てています。このエピソードがこの物件でゲストハウスをやろうと思った決め手でした。 昨今では「フード

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          登米フィールドワーク

          2019年に福島にUターンしてきて孫の手トラベルで働きながらゲストハウスの開業準備をし、色々とビハインドしましたが昨年ようやく開業にこぎつけ、須賀川でもっと大きな絵を描きたいと思っていたところにタイミングよく知人からこんなプログラムを教えてもらいました。 転職して土日が休みになっていたので「これはチャンス!」と思い飛びつきました。10月1日から週1回弱のペースで授業を受けています。 昨日はプログラムの一環で宮城県登米(とめ)市にフィールドワークにでかけました。正直に言うと

          登米フィールドワーク

          地元が「過疎地域」に指定されたので市民懇談会に参加してきた

          姉さん事件です。 自分が住んでいる地域が「過疎地域」に指定されました。 うすうす感じていましたが、改めてお国から「あんたの地域は過疎だよ」と言われると現実を直視せざるをえません。 過疎地域指定の背景を説明しますと、昨年2021年4月1日に「過疎地域の持続的発展に関する特別措置法」(過疎法)が改正されました。その改正の中で、「平成の大合併の前の市町村区域を過疎地域とする特例」、いわゆる「一部過疎」が設定され、私の住む須賀川市、旧岩瀬村区域が晴れて一部過疎に指定されたのです。

          地元が「過疎地域」に指定されたので市民懇談会に参加してきた

          私の神山上勝訪問記その2

          前回の記事で上勝について書いたら長くなってしまったので記事を分割しました。今回は神山について。 かま屋訪問 順番は前後するが、上勝の前にまず訪問したのがかま屋だ。地産地消(彼らは地産地食と言っている)の取り組みで有名で、私の情報収集投稿にも複数の方が名前を挙げていた。 まず驚いたのが、このお店はシェ・パニースの元シェフがメニュー監修をしていること! シェ・パニースはアメリカの地産地消の聖地で、私の前職のFoodCampも影響を受けている、世界的に有名なレストランだ。シェ・

          私の神山上勝訪問記その2

          私の神山上勝訪問記その1

          先日、徳島県の神山町と上勝町を訪問してきた。 仕事を転職し、ギャップイヤーならぬギャップウィークがあったので、こんな時でないと行けないところに行きたいと思い、地方創生、地域活性化のトップランナーを自分の肌で感じたいと思ったから。 他にも、島根で一番美味しいと言われてる里山イタリアン-AJIKURA-と若者地方移住の先駆けである海士町を巡るプランも検討したけど、冬の訪問は止めておこうとなった。このプランもいずれ行ってみたい。 事前リサーチ 訪問前にfacebookで情報を募

          私の神山上勝訪問記その1

          岩瀬村の里山のはなし

          山を持ってる伯父に「商品開発をしたいからヒノキをちょっともらえないか」と相談したところ、「手元に無いから、1本切るか」となり、本日伐採。 田舎の男はだいたいスケールが大きいので、ちょっとした相談が大きな話になるのは地方あるあるです。 ■学んだこと 木は冬の間は水を吸い上げないので、伐採するのはちょうど今。伐採後、半年ほど乾燥させる。 1月5日に若木にしめ縄を張って、山の神様に米と餅をお供えする。 切ったのは間伐材なので直径20cmほど。高さは10m強。それでも樹齢は2

          岩瀬村の里山のはなし

          ミライの話

          勤め先のタクシー会社にトヨタの新型MIRAIがタクシーとして導入された。 MIRAIとは水素を燃料とする燃料電池車(Fuel Cell Vehicle、以下FCV)で、タクシーとしての導入は福島県内初だそうだ。昨年導入されるはずが諸々の事情で延期となり、日本初とならなくて残念。社長は発売と同時に買う気マンマンだったのに。 乗ってみるとめっちゃ静かで、馬力もあり、(水素を積んでるから安全対策として)頑丈だし、VIPの送迎用に向いてると思う。 なぜFCVがエコかというと、ガソ

          ミライの話

          手段と目的のはなし

          昨日は仕事のほうで“デジタルマーケティング”についての勉強会に出席しました。 ふんふん、ためになるなぁと思いながら聞きつつ、終わった後に微かな違和感があり、この違和感は何だろうなぁと考えていたら自分の中で答えが出たので書いてみます。 講座はコトラーのマーケティング論にのっとり、「根拠を持ってターゲティングせよ」、「ターゲティングしたら最適なチャネルを選択せよ」「CRMを実施し、データを集めて次の施策に反映せよ」というものでした。 また、カスタマージャーニーをテーマに、どの段

          手段と目的のはなし