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よし!転職しよう 番外編②前編(セクショナリズムの罠!・大企業も自転車操業?)

地方在住の元ソフトウェアエンジニアのAKIRAです。この記事は本編の番外編ということで2回目の転職後に感じた事などダラダラと書いております。お暇つぶしになれば幸いです。

一度公開していた記事ですが、長すぎるので分割しました。


【番外編②大企業の落とし穴と対処法】

大企業に入社してからの落とし穴(対処法)については、転職と関係ないのですが簡単にまとめてみました。少し特殊な業界ですので参考にならないかもしれませんが、箇条書きで記載するとこんな感じです。

  • セクショナリズムの罠!(前編)

  • 大企業も自転車操業?(前編)

  • MBA(GMAP)の点の取り方(中編)

  • 新規事業の育て方(中編)

  • クラウドサービス開発の勘所(後編)

  • 続・儲からない仕事…(後編)

大企業とひと括りにしてしまうのは危険ですが、メーカー系大企業の話だと思って下さい。数年前の事になります。

【セクショナリズムの罠】

過去の企業では経験しなかった、部門間での仕事の押し付け合いや、責任のなすりつけを目の当たりにし、これが【セクショナリズム】かと感じる事が多々ありました。

本社に戻ってから様々な部門を経験し、最終的に新しい事業を立ち上げる部門の責任者になっていましたので、幸いな事に私自身はそれほど影響を受けませんでしたが、代わりにあまりどの部署からも助けてもらえないため、全ての業務を自前で行わざるを得ませんでした。

ただし、それは幸運なことで、自前で全てを行うので他部門から何か言われる事も言う必要もなく、会社内で行われている部門間を争いを第三者的に見る事ができたのですが、俯瞰してみているからこそ見えてきたのは、セクショナリズムの始まりは組織編制にあり、その難しさを痛感したのでした。

機能別組織か?事業別組織か?

機能別に組織を分けるのか、事業別に分けるかなど様々な組織編制があると思いますが、やってはいけない事として中途半端に機能別組織と事業別組織を混ぜてしまったり、できもしない高次元な役割を持った統括部門などを設置すると会社は機能不全を起こすということが見えてきました。

まず、機能別組織と事業別組織では向き・不向きがあるように思います。機能別組織は役割を明確にすることで効率化や品質向上など組織的に取り組みやすいかもしれません。一方で、事業単位でみれば営業・開発・保守のそれぞれの部門が自分たちの仕事だけに専念しすぎて全体が見えなくなり、仕事の押し付けや責任のなすりつけが発生することもあります。(市場の変化で予期せぬ想定外について担当部署が明確になっていないなどが原因です。)

ただし、この問題はそういう組織なので組織編制とは別の仕組みで組織横断的に課題解決をすればよいのですが、私が目にした大企業の現実は頻繁な組織編制で毎年のように変わる組織の形に社員が振り回される姿でした。なぜ経営者はこうも組織編制を変えたがるのでしょうか。

会社は利益を上げる事が目的なので、もし機能型組織で利益がうまく上げられないのだとすれば、事業そのものに何か問題があるのかもしれません。この場合、事業型組織に編制することで儲かっている事業と儲かっていない事業とが仕分けでき、儲かっていない事業から撤退するといった選択肢も検討可能になると思います。

ただし、組織を変えても原価や利益の管理の仕方が変わっていなければ、どの事業が儲かっているのか儲かっていないのかを正確に把握し、その原因を特定することはできません。よくあるのは表面的な集計結果から、もっともらしい原因を探してしまうことです。

例えば外注で雇っているエンジニアが多すぎるので削減するといったことを現場を見ずに決めてしまうと、エンジニアの数がなぜ多くなってしまったのかの原因が解っていないので、最悪の場合は仕事が回らなくなり品質低下とモチベーション低下を発生させ、クレーム増加・離職者増加へとつながっていく事になるのではないでしょうか。

大企業の経営者は直接的に「外注を切れ」とは言わない傾向にあると思います。「原価を抑制すべき」とか、「無駄を省くべき」とか普通の事を言っただけだというケースが多いのですが、それを聞いた社員が忖度して切ってはいけない外注を切ってしまうのです。(東芝なども同じようなケースだと思われます。)

また、できもしない高次元な役割をもった統括部門というのは、そもそも組織として作るべきではないと私は感じております。

なぜなら、統括部門は機能部門や事業部門の上位互換のような重複部門ですので、無駄に管理職を増やしてしまって、さらに現場も見てない事が多いので、一般論として正しそうな正論を言って現場を困らせる事が発生するからです。

さらにコンサルまで入れ始めたらどうしようもありません。経営者が経営できないと言っているようなものです。コンサルを利用するのは良いのですが、コンサルに利用されていたら本末転倒です。

【大企業も自転車操業?】

意外かと思うかもしれませんが、ベンチャーも大企業もその実態は自転車操業のように思えました。大企業は内部留保がたくさんありますので、潤沢に資金があるように見えますが、不思議な事にそのお金はよくわからない投資に使われて消え去っていきます。

例えば間違ったDX戦略によって、全社統一のIT基盤を整えるような事業にものすごい予算とリソースをかけて投資するのですが、まぁそもそもDXなんていう日本にしか存在しないバズワードに踊らされている時点で結果は解る気がします。

そもそもグループ会社含め様々な業務形態があり、それぞれに最適化していたシステムがあったのを統一的に変更するのは無理があるように思いましたが、コンサルに乗せられたのか、あまり効果的とは思えないIT基盤の構築が行われ、ここでも社員が振り回されるのでした。

上記は、多くの日本企業で行われた問題かと思いますが、それ以外にもよくわからないジョイントベンチャーが乱立したり、M&Aしたら失敗して赤字を垂れ流し続ける事になったりと、稼ぐ金額がでかい分、無駄にしている金額も大きいという状況のため、その損失を埋めるために高い売上目標や利益目標が設定されるという本末転倒な状況はある種の自転車操業のように見えます。

まとめ

会社は上場してしまうと、ステークスホルダーに株主が増えますので、残念ながら経営者や社員の意思は薄まってしまい利潤を上げ株主に還元することを強く求められます。

市場から資金調達できるメリットは大きいとは思うのですが、会社のやりたいこと・実現したいことは何だったのか、もう一度、経営者や社員には考えてほしいものです。

この記事は元の記事を3分割して多少追記しています。
続きは中編をどうぞ。

では、また。

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