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雑感91:あの戦争と日本人

歴史とは、一筋の流である。戦争史の決定版

日露戦争が変えたものから、特攻隊、戦艦大和、原子爆弾などあの戦争を通して見据える、日本人の本質とは。「昭和史」に続く決定版!

amazonより

年明け1冊目は日本の戦争史になりました。
日露戦争から太平洋戦争まで。

この半藤さんという方、大変に世間知らずな私は存じ上げなかったのですが、『日本のいちばん長い日』の著者であった。随分前に読みたい本リストに積んだままであったが、こうやって別の作品を先に読むことになるとは。

実家に帰省して親の本棚をボーッと眺めていたらたまたま見つけたのが本書です。本はこういった巡り合わせがあるから面白い。

半藤さんの作品とは遅かれ早かれ巡り合うということだったのでしょうか。

さて、本書ですが全編語り下ろしであり非常に読みやすい。内容は日本史の教科書や資料集には決して現れてこないような近現代の戦争の裏話というか生々しいノンフィクションであり、歴史の学び直し(?)に良いのではないでしょうか。日本史の先生の熱弁をずっと聴かせてもらっているような感覚になります。全章が「○○と日本人」というタイトルになっており、客観的に戦争を論ずるのではなく、時勢折々の日本人の熱気や忍耐が本から伝わってくるから面白い。

アラフォーが読むと、「歴史」というよりもはや「教訓」のように感じます。戦争から日本人が学ぶべきことはなんなのか。

明治の日露戦争と昭和の太平洋戦争のコントラストが印象的です。
根拠のない過信、精神論、それらを煽るマスコミ、そしてマスコミ(扇動者)の報道があたかも日本人の総意のような錯覚を引き起こし、熱狂はさらに深まっていく。

正月ボケが抜けきらないので、年明け一本目はこれにて終了します。
本年もよろしくお願いいたします。

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