見出し画像

孤独なユーザー

山ちゃんのFacebookやInstagram
友人の投稿よりも広告が多すぎて
もはや俺向けの通販雑誌と化してる

最新の SNS、threadっていうヤツも
これらと何が違うのか分からん
Instagramじゃ、だめなの?

そういえば、mixiなんてのがあった
たしか招待制で
誰でも入れません、みたいな敷居の高さ
しかも、足跡みたいな機能があったはず

誰が自分のアカウント見にきたか
わかるシステムだったような記憶がある

今、やってる人いるんだろうか

10年くらい前のFacebookは
広告なんてあったかな?と
思い出せないくらい
友人の投稿で埋め尽くされていてね

当時、すっごく仲良かった友人
公平君ともつながっていた

公平君は、いいヤツなんだけど
怒りっぽくてね
人から自慢されるのが大嫌いだった

趣味ドライブって話すヤツは
運転の他にすることないって
自分で言ってるようなもんだ

とか

自分の食べたもの自慢で
いいねしてるヤツの気がしれん

とか

俺からすると、別にどうでもいいじゃん
ってことが、とにかく気に入らないらしい

ただ、俺とはよくつるんでたので
Facebookも共通の知り合いが
結構な人数いたと思う

ある日、2人で居酒屋に行った時

公平:
俺さ、自分の車写したり
旅先の自撮り
おしゃれな飯アップしてるヤツ
全部、ブロックしてるんだ

と、言ってきた

ほぉ

車を写したり
旅先の自撮りだったり
おしゃれな飯をアップしてない人の方が
どれだけいるだろうか
と、考えていたら

公平:
そしたらさ、俺が最初にアップした
BBQの画像しか出てこなくなったわ

と、ずいぶんサッパリした顔で言ったのだ

まぁ、ブロックは権利だからね
いいんじゃない
と、あまり深く考えず応えた



待てよ待てよ
なんだかバランス悪いは話だな

あきら:
今のFacebookの話だよね?

公平:
あぁ

俺が聞き返した意味が分かってないな
と、俺は思った

Facebookとは他者との
コミュニケーションツールであること
おそらくほぼ全員ブロックしたと思われる
公平君のFacebookは
それがまったく機能されていない

ということを話し

あきら:
つまり、公平のFacebookは
もはやFacebookではなく
メモ帳レベルなんだよ

で、しめてみた

あの時、どんな顔していたのか
あんまり覚えていないが
程なくして公平君は
Facebookのアカウントを削除した

知り合いだらけのSNSですら
底知れぬ孤独に耐えられなかったのだ

確かに、今ほど
映える画像はなかったが
パンケーキにラテアート
はたまた愛車のランクルとか
どうでもいい友人の自慢ばかりだった

それと比べたら、今のSNSは
美味い店の紹介であったり
旅先の穴場スポットであったりと
有意義な情報が多くなってるのは確かで

加えて、電話やメールまで出来る

ここまで便利になっていれば
公平君もアカウント消さずに
いたかもしれない、とも思えた

いや、大きなお世話か

それでも一定多数
毎日楽しいっちゃ、みたいな
どうでもいい投稿がある

彼には、LINEがあれば十分なんだ

ブロックしすぎて
自分の投稿しか出なくなったFacebook
そもそもSNSが合わなかった公平君

SNSもクレジットカードと一緒で
最小の枚数でいいのかもしれない

俺もそろそろ、SNS断捨離するか

この記事が参加している募集

#スキしてみて

526,955件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?