基礎免疫力

AKIRAです。
本日は難しいお話になってしまうかと(汗)。


猛威を振るう感染症

あくまでも私自身の所感ですので、これは万人が同じように感じていることだとは限らないと思いますが、あえてここで申し上げておくと、「ここ数年の感染症の罹患サイクルは、コロナウイルスに限らず激しい」という感じです。

どうしてこう思うのか、ということですが、私自身この数年間で経験した風邪が、すごくしつこい風邪といった印象が大きいからです。
私の知人や家族も似たようなことを言っています。

しかし、その割には新規株の情報は見事に表ではシャットアウトされており、~株という表現ももはや使われなくなっていっています。
それがどう言ったことを示しているのかは私も図りかねますが、いずれにしろ言えることはまず間違いなく猛威を振るう感染症がここ数年当たり前のように続いているのです。

IgG4クラスタイプスイッチ

一時、IgG4の話がよく出ていましたね。

https://www.science.org/doi/10.1126/sciimmunol.ade2798

私の方でも上の論文で紹介したことがあると思います。mRNAワクチンを複数回接種した人たちのIgG抗体について調査したコホート研究です。
重要なのは、IgG4発現上昇時、ほかのIgGクラスタイプ(IgG1,2,3など)の発現レベルが頭打ち、もしくは減少しているという点です(論文内、Fig1参照)。

本来、IgG4は抗原抗体反応の調節役ではありますが、同時に免疫記憶の役割を持っています。
つまり、IgG4の発現が増加した3回目接種時には、IgGの抗体のうち、IgG4が占める割合が増加したことによってほかの1,2,3が減少してしまったのではないかと読むことができます。

ここで、よく起こる勘違いなのですが、IgGを構成するグロブリンタンパクの割合は、1234の各種で分配されますので、IgGも100%すべてが免疫の特攻部隊ではありません

これらの事実とほかのデータスパイクに結合した記憶型B細胞が発現の増加を保っている一方、ほかのB細胞はスパイクに結合してないこと(Fig2A)、2回目→3回目接種でIgG4の発現増加がほかの123に比べて明らかに大きいこと(Fig3A)、補体などの基礎免疫や細胞内免疫が著しく低下していること(Fig3H,I))を併せると、あることが分かります。

それは、本来特異抗体としてコロナウイルスを無毒化する抗体が、免疫記憶の役割を担う特異抗体に引っ張られてしまって、自然免疫をはじめとした免疫の兵隊が動いていないことを示しています。

簡単な言い方に変えると、敵国を倒すために情報を集めようとして諜報員を無茶苦茶増やしたはいいけど、実際に敵国を攻める兵隊がいなくなってしまったという状況です。

免疫の本来のシステム

免疫の本来のシステムを振り返ると、よく理解できます。下の図をご覧ください。(図は、MBLライフサイエンスのページから抜粋。元のURL→https://ruo.mbl.co.jp/bio/support/method/antibody-isotype.html

図 特異抗体を発現するまでの流れ

このようにして、最初はIgMという抗体が分泌されるのですが、IgMは正確な抗原情報を持たない抗体です。
人間の体は、なんだかんだ正体の分からない抗原に対して実は汎用的に使える抗体をもとから持っているのです。しかも、大体の病原体には病原体関連分子パターンといって「これは外敵である」と認識できる部位を持っているため、人間の抗原提示を行う自然免疫の細胞は当たり前のようにIgM抗体の情報を正確に修正できるのです。

こういった免疫細胞の調査によってIgMから徐々にIgGへとクラスタイプが変化するのです。ポイントは、「徐々に」という部分です。

予測されること

これらのことから予測できる事態があります。
あくまで「予想」なので、確定ではないことをご理解ください。

基本的に、免疫というものは敵であるウイルスの抗原情報を自然免疫系と呼ばれる免疫細胞群に集めてもらって、B細胞などの獲得免疫群に情報を渡します。その間、自然免疫は汎用的に抗原をある程度中和できるIgMの力を借りて防衛線を張るのです。

そうしている間に徐々にIgGクラスタイプの抗原へと切り替わっていく(これがクラスタイプスイッチ)ことで、敵を効率よく倒せるようになります。

しかし、IgG4自体はIgGクラスタイプの中でも数%程度で、抗原情報の保存にそこまでIgGのリソースは分配されないものと考えられます。

ここまでが通常の話

以降は、mRNAワクチン接種をした場合の話です。
先述の通り、複数回のワクチン接種によってIgG4クラスタイプの抗体が増加することは一目瞭然。しかし、我々は普段から様々な細菌やウイルスにさらされている状態であるにもかかわらず、末梢血のIgG4はたった数%。このことから、まず間違いなくワクチンにIgG4増加を引き起こした原因があると私は考えています。

その犯人は、LNPの可能性があります。LNPはmRNAを包み込んで細胞と膜融合する形で中身のmRNAを細胞に導入するためのものですが、このLNP自体が強力なアジュバント作用があることが指摘されています。
アジュバントとは、抗原を認識させる機能を強化する役割の分子を指しますが、これにより人間の免疫システムに強力な抗原提示の過負荷がかかった可能性があります

先ほども申し上げた通り、IgMからIgGへのクラスタイプスイッチは「徐々に」起こるものです。そこに、許容範囲を超えたアジュバント作用が働くと、何が起こるかは想像に難くないと思います。
それが、IgG4へのクラスタイプスイッチの答えでしょう。

文献にもある通り、ある程度1,2回程度の接種時にはIgG4抗体の増加は起こっていないため、そこまでの過負荷がなかった可能性があります。
しかし、アジュバント作用のあるLNPは細胞に膜融合する形でmRNAを細胞の中に入れるため、LNPは細胞膜上に残存する可能性があります。

そうなると、その細胞が死なない限り、いつまでもアジュバント作用が残るために、打てば打つほど免疫への負荷が大きくなり、やがてそれが過負荷になったのではないかと考えられます。

すると、免疫系の頭脳は、いつまでもコロナウイルス系統のウイルスにしか目がいかず、ほかのウイルス群に対する免疫応答がおざなりになることが考えられます。これは、先述のIgG4抗体の増加により、ほかのG1,2,3の抗体が増加しないことに矛盾しません。

加えて、文献内に自然免疫をはじめとした免疫作用に対する負の影響がデータとして指摘されていることからも、マクロファージや補体なども十分に機能できなくなるでしょう。

つまり、自然免疫の抑制が誘発され、ありとあらゆる感染個体を体の中で培養してしまい、それらを排菌することで日本全体のウイルス濃度が急激に増加している可能性があります
私が考えている感染症の猛威の正体はこれではないかと思うのです。

ただ、何事にも限界はある

それでもワクチン接種をやめることで、細胞を自滅させてLNPを除去すれば免疫の状態が元に戻るかもしれないし、複数のウイルスに罹患するとIgG4のレベルにも変化があるかもしれません。

とりあえず、一度皆さんでワクチンをやめてみませんか?
もしかすると、案外ひどいと思っていた症状が一気に消え失せるかもしれませんよ?



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