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でき太くん三澤のひとりごと その56

投稿 その56

今回は、どうしたら子どもが主体的に学習できるようになるのかについて書いてみたいと思います。

私たちが「勉強したの?」、「今度の試験はだいじょうぶなの?」、「でき太くんのプリントは学習したの?」と声かけしなくても、子どもが主体的に学習を進めることができたら、こんなにすばらしいことはありません。

子どもが勉強を自分の問題として捉えて、どんどん自分で取り組んでいくのですから、学習の効率もよくなり、成績も上がり、能力もどんどん開花していくことでしょう。


さて、子どもが主体的に学習できるようになるには、いくつか条件が必要です。

この条件が整わないと、なかなか子どもは主体的には学習できないと思います。


まず私が絶対に必要だと感じているのが、「得意意識」です。

最初は1教科でも良いですから、しっかりと「得意意識」を持たせてあげることが必要です。

しかもその「得意意識」は、そこそこできる程度の意識ではなく、絶体的ともいえるくらいの「得意意識」を持たせてあげたいです。

それくらい強い得意意識が1教科に持てるようになると、その意識は他の教科にも影響を与え、さらに自分自身の能力にも自信が持てるようになってきます。

このような自分を肯定する意識があると、興味、関心、好奇心が旺盛になり、主体的な学習ができるようになってきます。


逆に、勉強に対して苦手意識や劣等感があると、なかなか主体的に学習ができるようにはなりません。

子どもが主体的に学習できているかどうかを悩む前に、そもそもわが子は、まずは1教科でもダントツにできる教科があるのか、胸を張って「得意です!」と言える教科があるのかを考えてみましょう。

私たち大人にも言えることですが、自分が苦手なことを毎日取り組むというのは、なかなかできることではありません。
そう考えると、私たちは自分ができていないようなことを、知らず知らずのうちに子どもには要求しているところがあるかもしれません。


お子さんが低学年の時期は、この絶対的な得意意識を育てるチャンスの時期です。

高学年と違って、毎日少ない学習時間でも継続することができれば、比較的早めに「飛び級」をすることができるからです。

飛び級というのは、私たち大人にとってはそれほどインパクトのあるものではないかもしれませんが、子どもにとっては違います。

学年を超えたことを学習しているという体験は、私たちが想像する以上にインパクトがあり、絶対的とも言える得意意識につながりやすいのです。


この絶対的な得意意識を育てるチャンスの時期から進学塾に行き、難度の高い内容を学習させているケースが昨今増えているようですが、私はできればお勧めしません。

難度の高い問題はあとでいくらでも消化できます。

低学年のうちはコツコツと学習しながら、「できた!できた!またできた!」という連続の成功体験を経験し、「自分はすごい!」という意識を育てることを私たちはサポートすべきだと思います。

得意意識が十分に育っていると、子どもは主体的に学習に取り組めるようになってきますから、あせらなくても高学年から難度の高い問題を自分で考えて、自分で問題解決できるようになるのです。

得意意識を育てる絶好の時期に「できない、わからない、むずかしい」ということばかり経験してしまうと、学年が上がるにつれて、サポートの量が増えるだけでなく、それによって余計に子どもの学習は依存的になっていくのです。

得意意識があり、主体的な取り組みができるようになっていれば、学年が上がるにつれて、サポートの量は少なくて済むのです。


中学年、高学年、中学生でも、学習する課題が最適化されていて、コツコツと学習を継続できれば必ず得意意識が持てるようになります。
これからも一緒に取り組んでいきましょう。

次回は、得意意識の他に必要な条件について書いてみたいと思います。

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