でき太くん三澤のひとりごと その92

◇ 自分の好きさ度合いを100点満点で言うと何点?


こんな質問をスタディウルフに参加している子どもたちにしてみました。

ある子は、50点。
またある子は、25点。
40点という子もいました。

質問をした対象は主に中学生でしたが、劣等感や勉強に苦手意識がある子の自己評価は低いです。

生まれて十数年しかたっていないのに、これだけ自己評価が低くなっている。

そして、点数が低い子は、ほぼ100パーセント自分のことはあまり好きではない。


教育を受けることで、自己評価が低くなる。

これが今の日本の現実です。

ある意味、日本の公教育はガラパゴス化していて、いつか一瞬にして崩壊してしまうような危険性を帯びているように感じるのは私だけでしょうか。

こういう状況にいる子どもたちの多くは、自分で自分を変えることはできません。

自分はダメなタイプの人間だから、今、こうなっている。

変わりたいという願望はあるけど、たぶん変われないだろう。

でも大人たちは、「勉強しろ、今度試験だろ」という。

勉強しなければいけないことはわかっているけど、でも自分はダメな人間だから、勉強をして何か変わるのか?

そんなやりきれない思いを抱えながら生きているのに、大人たちは子どものためを思い口うるさく「勉強しろ!」と言う。

そんな中で反抗期を迎え、自分の気持ちをわかってくれない大人とは会話をしなくなる。


これは一生交わることのない平行線。

うまく行かないのも当然でしょう。

私は、まず自己評価が低く、自己肯定感が低い子どもたちには、自己評価が低いほど「成長の伸びしろ」があることを伝えてあげるべきだと思っています。

自分が好きではないところ。

自分が嫌いな教科。

自分が苦手なこと。

自分のダメなところ。

もしそのひとつ一つが栄養価の高い「たまご」だとしたら、自己評価が低い子ほど、たくさんの「たまご」を持っているということになります。

その「たまご」を、ひとつ一つ真正面から向き合って、料理をし、しっかり食べていったらどうなるのでしょう。

その「たまご」は、その子の栄養となり、グングン成長していきます。

自分が嫌いで、ダメだと思っている子ほど、成長できる。

そういう子ほど、他の人が驚くほどの自信が持てるようになる。

こういうことをまず伝えていくことが、私はとても大切なことだと思っています。

こういうことを教わっていない子は、自分のまわりにたくさんの「たまご」があるのに、その「たまご」によって、自分がダメだと思い込んでいます。

これは非常にもったいないことです。

成長を飛躍的に加速される「たまご」が目の前にたくさんあるのに、その「たまご」から目を背けている。

スタディウルフに参加している子どもたちには、その「たまご」を、まずは目玉焼き程度でもいいから、ちょっと料理してみるようにアドバイスしました。

オムライスや茶碗蒸し、だし巻きたまごなると、ちょっと大変ですが、目玉焼き程度なら、ただ割ればよいだけですからね。


この話をしたあと、子どもたちからやる気のようなもの、自分はこれから成長できるかもしれないという目の輝きを感じました。

もちろん、大人になった私たちにも「たまご」はあると思います。

子どもに「たまご」を料理してみようと言う以上、私たちも「たまご」と向き合っていくべきですよね。

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