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でき太くん三澤のひとりごと その55
投稿 その55
先日、知人から学習相談を受けました。
子ども(小学5年生)が、「勉強をしたくない」と言っているので、その気持ちを尊重して、本人がその気になるまで無理に勉強をさせないようにしようと思うとのことでした。
勉強をしたくないから、勉強しないというのもこの子の個性なのかもしれない、とも言っていました。
確かに「勉強をしたくない」と言っているお子さんに、無理に勉強をさせようとすれば、もっと勉強が嫌いになるかもしれません。
その意味では、無理に勉強をさせようとしないことは、正しい選択なのかもしれません。
ただ、私がこの話を聞いたときに、「あれ?だいじょうぶかな?」と思ったことは、子どもがなぜ勉強をしたくないと思ったのかという原因まで聞いているのかなということ。
そして、今の時期に「勉強をしない」という選択をしたら、その後の人生がどうなるのかということについて説明してあげたのかなということです。
すると知人は、その話はしていないとのことでした。
となるとその知人は、私からすると、子どもとの会話が不十分だと思うのです。
勉強をしたくないと感じるようになった理由は何なのか。
この点がはっきりしないと、「子どもがその気になるまで」という、いつになるのかわからない偶然のような出会いにわが子の未来を委ねることになります。
その意味では、しっかりと原因を掴んでおくことはとても大切なことのように思うのです。
そして、5年生という時期に「勉強をしない」ということを選んだら、学校の授業をしっかり集中してきかない限り、割合、速さ、分数の加減乗除といった大切な単元を取りこぼします。
そうすると、中学数学の多くも取りこぼすことになり、高校、大学進学にも影響する場合があります。
「勉強をしない」という選択を今することは、自分の人生の選択の幅、自由度に必ず影響を及ぼすことは説明してあげておいたほうがよいと思うのです。
原因をしっかり聞いて、それが私たちが十分納得できるものであって、尚且つ、先々のこともしっかり子どもにイメージさせてあげた上で、それでも「勉強をしない」という道を選ぶのであれば、私は子どもにその後の人生を委ねてみてもよいのではないかと思います。
ただ、私がこれまで対応させていただいたお子さんで、そこまでしっかり話をした上で「勉強をしない」と言ったお子さんは、ひとりだけでした。
多くの子は、じっくり話を聞いて、その後のことを一緒に考えると、成長期の今の時期の大切さを感じ、その子なりに勉強を再開していきます。
前述した「勉強をしない」と決めたお子さんも、中学3年生の夏休み前には「勉強をする」と言ってきました。このまま勉強をしないと中卒になるという事実を目の前にして、はじめて具体的に自分の将来をイメージすることができたのでしょう。
うまく言えませんが、私も子どもがしたくないというものを無理にさせようとは思いませんが、子どもは私たちと比べて人生経験が少ない分、非常に狭い視野で大切なことを決めてしまうことがあるので、大切な選択をするときには、じっくり親子で話し合いをしていく姿勢は大切にしていきたいなと思っています。
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