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でき太くん三澤のひとりごと その70

今回は子どものやる気について書いてみたいと思います。

子どものやる気は、私たちの心の中にある「イメージ」によって大きく左右されることがあります。


私が今の仕事を始めたばかりのころは、このことが全くわかっていませんでした。

ですから、私が担当して結果がしっかりでる子、指導しているわりにあまり結果がでない子という「差」が生じてくるのは、私との相性や子どものやる気、学習の取り組み方が影響しているものと考えておりました。

つまり、結果がでない原因が私にあるのではなく、子ども側に何がしかの問題があると思っていたのです。


確かに結果がでるか、でないかについては、やる気や学習の取り組み方も影響しますが、それ以上に、私がどういう「イメージ」を持っているかが、重要なポイントなのです。


たとえば、取りこぼしがたくさんあって算数に対して苦手意識があり、小学5年生で「12−3」にも指を使っていたとします。

このお子さんに対して、皆さんはどのような「イメージ」を心の中に持ちますか。


「5年生で1年生の計算に指を使っている。能力が少し低い子かもしれない」

「5年生で指を使っているとなると、算数の苦手意識を克服するのはむずかしいかもしれない」

「勉強ができない子なんだな」


というように、その子に対してネガティブな「イメージ」を持ってしまう方が多いのではないかと思います。

この「イメージ」を持ったまま、その子と接していると、なかなか「結果」はでません。


「あなたならできるようになるからだいじょうぶ!」とか、いくら声かけを工夫しても、その「イメージ」があるうちは、なかなか「結果」はでないのです。


言葉では、ポジティブな声かけをしても、本当に伝わるのは私たちの心の中にある「イメージ」なのです。


よく子育てのお悩み相談などで、「声かけを工夫しましょう」とか、「ポジティブな声かけを心がけましょう」というようなアドバイスを目にすることがありますが、これは問題の本質を捉えていない回答だと思います。


「イメージ」が疑いもなくポジティブであれば、その声かけは確実に伝わり、子どものモチベーションはあがります。

逆に、「イメージ」がネガティブなままなのに、声かけだけポジティブだと、最初はまぐれでやる気になるかもしれませんが、次第に子どもは耳をかさなくなります。

そして次第に子どもは、大人はウソつきだなと感じるようになっていくでしょう。


心で思っていること(イメージ)と、言葉が違う。


こういうことを、子どもは敏感に感じとります。


子どもの学習をサポートするとき、自分がどのような「イメージ」を持っているか、そしてそれをどこまで疑いもなくポジティブなものに磨きあげることができるか。

この精度によって、「結果」が大きく違ってきます。

今、皆さんはわが子に対してどのような「イメージ」を持っていますか。

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