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でき太くん三澤のひとりごと その81

◇ スタディウルフの活動報告

昨年地元の中学生とスタートした部活動「スタディウルフ」ですが、その後も順調に活動を続けることができております。
1月には新しい部員も入り、雰囲気はさらに良くなってきました。  

スタディウルフについてのバックナンバーは、下記のURLからどうぞ
https://note.com/akio_mw/n/nf24a7abbfbb2

でき太のプリント学習をなかなか継続できなかった部員Aくんも、他の部員の励ましや応援もあり、毎日少しずつではありますが、学習を継続できるようになってきました。

また、以前はただ表面的に仕上げていたプリントも、わからないところを残さないように積極的に質問をするなど、Aくんは主体的に学習に取り組めるようになってきました。

私は、部員がしっかり苦手と向き合うことができたときには、部員全員にそれを発表し、みんなでがんばった部員に拍手をするようにしています。

「すごいぞ!やったね!Aくん!」
「よくやったね!Aくん!」
「なかなかやるじゃん!」

自己肯定感が低い子にとっては、みんなに拍手されるという経験は、つぎの学習へのやる気につながっていくからです。
みんなから拍手されることで、「自分ははじめて認められた!」と感じるのです。

現在のスタディウルフの部員の大半(といっても、今のところ5人だけ)は、強く、深い心の傷があり、自己肯定感がかなり低くなっています。

「え、こんな問題もわからないの?」

「この前、この問題のとき方は教えたよね?もう忘れたの?」

「なんで、すぐに覚えられないの?」

「もしかして、バカなんじゃない?」

というようなことを大人や先生に言われた経験もあるようです。

経験の少ない子どもにとって、大人や先生にそのようなことを言われたら、なかなか立ち直れないほどのキツい経験です。
自己肯定感どころか、完全に自己否定をしてしまうようになります。

ここで「???」と思う方もいるかもしれません。

「さすがに、”バカなんじゃない?”は、傷つくかもしれないけど、それ以外はそこまで傷つく言葉ではないよね?」

と感じる人もいるかもしれません。

そうですね、そうかもしれません。

自己肯定感が高くて、自分に自信があって、成功体験が多い子なら、「バカなんじゃない?」すら傷つかないかもしれません。
それらを跳ね返すほどの自己肯定感と自信があるからです。

おそらく、私の大切な部員が言われた傷つくような言葉は、努力を重ね行きたい高校、大学に進学し、勉強ではしっかり結果を出してきた大人が発した言葉だと思います。

なぜなら、そういう人は「できない子、自己肯定感の低い子」の気持ちが想像できないからです。

きっと、

「え、こんな問題もわからないの?」

「この前、この問題のとき方は教えたよね?もう忘れたの?」

「なんで、すぐに覚えられないの?」

「もしかして、バカなんじゃない?」

このすべてに悪気はないかもしれません。

そして、傷つくとも想像していないかもしれません。

スタディウルフの部員は、同学年の他のお子さん以上に深く傷ついた経験をしていますが、私はその傷の舐め合いを部員同士でするつもりはありません。

私はその経験を、感性の成長につなげていきたいと考えています。

もしスタディウルフの部員が、傷ついた経験を感性の成長につなげることができたら、普通の人が感じられないようなところまで細かく人の心の中を想像し共感できる、人間として魅力のある人になれると思います。

辛いこと、悲しいこと、傷つくこと。
できればだれもが経験したくはないことですが、そのひとつ一つを乗り越えていくことで、どうやら私たちは人として成長していくようです。

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