見出し画像

パラグライダーで墜落。そして入院。その3 〜転院〜

緊急入院して数日で転院することが決まりました。転院したのは墜落から10日後のことです。ちなみに転院先は実家近くの大きな病院です。

そうなった詳しい経緯はわからないんですが、おそらく担当の先生がなるべく実家近くの病院の方がいいだろうと判断されたんではないかと推測しております。
実家の県内で候補に上がった病院は3つくらいあったそうです。実家からはちょっと距離のある都市の大きい病院なども候補に上がっていたと聞きます。その中で選ばれたのは都市の病院ではなく、地方にある実家から車で15分ほどのかなり近場の病院でした。2つの病院が合併してできた今年オープンしたばかりの病院です。合併しただけあって、とても大きく、設備や医療レベルがかなり高いのが理由だったと聞いています。ちなみに、病院スタッフが都市部から地方にあたるこの病院に来ているという、逆転現象が起きているほど大きな病院らしいです。(病院では自分のいるフロアの事しかわからず、別館など、病院の全貌は未だわからないです)
担当の先生は実家からの近さとかではなく、病院のレベルの高さでここを選んだと聞いています。

さて、転院先への移動距離は約150km。時間として2時間半ほどの道のりとなります。この長距離をどうやって安全に怪我人を運ぶのか、、、実はそういった専門業者がいるそうで、病院側が手配してくれました。

手配してくださったのは女性の方で、とても感じの良い方でした。看護師の資格も持っており、最近この輸送事業をはじめたそうです。そういった挑戦をしていく姿にたくましさを感じました。とても素敵な方でした。

移動車はギャラバンを改造してベッドを固定出来るようになっているものでした。車自体はなるべく患者に負担のかからないような設計と工夫がされているらしいです。それでも移動はとてもつらかったです。車は走っているのでどうしても振動してしまいます。その揺れが骨盤や腰の術創に直撃してきます。車が揺れる度に術創に痛みが走ります。。。
これは2時間半ももたない、、、と思いました。骨盤に繋がったUの字型の金属の固定機があるので、かなり選択肢は狭まりますが、その中でいろいろと体勢を変えてみて楽なポジションを探しました。準備してもらっていたクッションがとてもやくにたちました。おかげで一つマシな体勢を見つけることが出来ました。仰向けよりすこし体を斜めにする体勢です。でもあくまでマシというだけ。振動からくる術創への痛みはかなり減りますが、腰(手術したところより上の方)がだんだんと痛くなってくる体勢でした。。。
そして、悟りました。。。マシな方法を選ぶ事しかできない。術創か腰、どちらかを犠牲にするしかない、と。
より痛いのは術創。腰を犠牲にしました、、。

また道中、最初は足を前にした方向(進行方向)で車に乗っていたのですが、途中で自分から提案して頭を前方向にスイッチしてもらいました。丁度サービスエリアが近くにあって、すぐに対応してもらえたのはラッキーでした。頭を前方向にしたほうが術創部分が車体の中心よりに来るので振動が少なくなるのでは?と思っての提案だったのですが、これは正解でした。おかげて術創への振動が減り、より楽になりました。

さらに救いだったのは、移動中もスマホを使えた事です。地図アプリで渋滞がないことを知れたり、どれくらい進んだかをみたり、到着まであとどれくらいかかるかを見れたのは気持ち的にすこし楽になりました。

少しでも快適になるよう工夫することで、多少マシになった旅路。それでも痛くて辛い移動でしたが、なんとか転院先の病院に到着しました。
到着した時の気持ちはやっとこと痛みと辛さから開放させる嬉しさがこみ上げました。そして運転中、いっぱい話しかけてくれた運転手さんへの感謝です。

到着後すぐに自分の新たな病室に移動となりました。バダバタも落ち着いたところでゆっくり休もうと気を抜いたところで、、、看護師さんに声をかけられました。
レントゲン撮影などの検査をするためにベッドごと移動するそうです。

休む暇なんて俺にはありませんでした。

そのままベッドごと移動してレントゲン室へ。長距離移動でやられた術創や腰の痛みを我慢してレントゲン台へ移動するのはめちゃめちゃつらかったです。。。。

こんなバタバタと検査をした理由。
それは翌日に骨盤と踵の手術をする予定だったからです。

痛く、辛い日々は続きます。。。
次回は腰と踵の本手術の話と、その後の入院生活の不快感の話をしていこうと思います。
つづく。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?