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マメイケダさんに会いに行く

なぜずっと男性だと思っていたのだろう。マメイケダさんが栃木の矢板で個展を開くと知ってフォローした会場である古本屋「bullock」のインスタで、ご本人と但し書きされた投稿に写る女性を見て意外に感じた。

お会いして真っ先に、その驚きをご本人にぶつけてしまった。ご本人いわく「よく言われるんですよね、どうしてですかね」とのこと。「マメだから女性ってわかると思うんですけど」。それは微妙なところだと思うけど。

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今年の我が家のカレンダーはマメさんの作品。
作品に出合ったのは駅前のブックカフェ「Go!Go!Round This World Book&Cafe」で、店主のお二人に「大好きな博多うどんの修行をしに行きたい」などと叶えようともしない夢を語っていたら紹介されたのがこちらの一冊だった。

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大阪にうどん屋を出した一井さんの物語や、うどんのレシピを詰め込んだ「ノブうどん帖」。うどんのレシピもさることながら、マメさんの優しく、そこにあるごはんを周りの雰囲気までも誠実に捉えた…それを一言でまとめると美味しそうなイラストに、すっかり引き込まれてしまった。

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9、10月のカレンダーはマグロとかの巻物。切り取って壁に貼っている。この2ヶ月、お寿司欲が増したのはこのせいかも。

マメさんの作品の魅力は、なんといってもその力強さにある。クレヨンで多くの色を使い、浮かび上がらせた食べ物の数々は、見ているだけでお腹が空いてくる。

今回の個展は、マメさんが最近出版した絵本「えきべんとふうけい」の原画を展示するもの。
その色遣いの緻密さを目の当たりにすると、「美味しそう」と呟くしかなかった。迫力すら感じる。

初めに目に入った作品は、横浜名物「崎陽軒」のシウマイ弁当。大学時代足繁く通った横浜スタジアムで何度も食べた思い出の味。お弁当なのに、どうしてあんなに美味しいんだろうと謎を抱える思い出の味。
美味しそう、美味しそうと、あまりにも月並みすぎる感想だけど、プリプリのシュウマイ(あっシウマイか…)や、大好きな杏の味が思い出されて、実物以上に美味しそうとすら思えた。

マメさんはもともとお惣菜屋さんで働いていて、商品を紹介するポップを描いているうちに、絵への思いが高まりイラストレーターを目指したという。スポーツマンで、飲み屋で仲良くなった人とキャッチボールしたりしていることや個展会場とのご縁についてたくさん話してくれた。かなりの酒好きということも。

冒頭の疑問に戻ろう。多分、絵だけじゃなく書く字も溢んばかりのパワーを持っているから。
単純だけど、そういうことだと思う。



東北にはまだ行ったことがないとのことなので、いつか郡山で個展ができたらいいなー。

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