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毒づきドクコのエンターショー1

『ふんふーん、ふふふーん♪』

ピンクや黄色の派手な服装に萎びれたシルクハットを身につけた女が鼻歌を歌っている。

奇抜な衣装にすれ違う人たちは、
『なんだあれ?』『派手な女』『ピエロみたい笑』など口々にチラ見しながらくすくすと笑う人も。

そう、このド派手な女がドクコ。
高いヒールを履き、謎の自信満々なオーラ、
独特な雰囲気を醸し出しながら颯爽と歩いていく。

通りすがりの人たちは、みんな、頭がおかしい人だと、チラ見しながら過ぎ去っていった。
そんなことはなんのそのドクコはただ、ただ我が道を進み歩いていた。

ドクコは自分のスタイルを決して曲げない女。
なぜドクコがこうなったのかは追々話していこうと思う。

そんなドクコとはまったく違うタイプの女性が
ベンチに座り込んでいた。
うつむき加減で泣いているではないか。

ドクコは泣いている女性に話しかけた。

『ちょっと、あなた!どーしたのよ。
そんな悲しい顔をして!ブサイク真っしぐらだわ!』
と怪訝な顔をしながら彼女の顔を覗き込むドクコ。

『好きだった人に裏切られてしまったんです。。』と言いながら泣き出した。

『裏切られた!?何を裏切られたのよ。
meに分かる様に詳しく話してちょーだい』

と、少し強引なドクコは食い気味に
彼女へ質問をした。

『なるほど。。それは最低な男ね!
あなたの代わりに私が報復してあげましょうか?』

『え?報復!?そんなことできないです。。
彼はすごくモテるタイプで、自分に自信がない私が見返すこともできませんし。。ましてや報復なんて。。』

『何を弱気なことを言ってるのよ!
おバカなの?あなたは。』とドクコは彼女に強い口調で言い放った。

『バカって。。』とベンチの女性は俯き加減で呟いた。

『してやられたならガツンとやり返せばいいのよ!そんなにウジウジしてもあなたの次の未来なんてないわ!!』
と言い放ち、ドクコはぷんぷんと怒った。
きっとドクコはどこかあの時の自分と重ねてしまったのだろう。

つづく。。

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