鹿もも肉のほろほろ煮込み
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鹿もも肉のほろほろ煮込み

中村安希

先日アップした『料理をしない人にお肉のことは分からない』という記事で、肉が『煮える』という現象について触れました。この『煮える肉とその原理』については、また改めて記事にしたいと考えていますが、今回は煮えてしまった肉の利用方法ついての話です。

煮えた肉は、基本的には犬用ジャーキーなどに利用しています。ただ、この時期は煮える肉の量が多く、犬用の肉ばかりが冷凍庫に積み重なってきてしまいます。とくに煮えやすい後ろ腿は、正常であれば肉としての質も高く、本来なら人間が食べたい部位。そこで、なんとかこの煮えたもも肉を消費したいということで考えついたのが、ホロホロになるまで徹底的に煮込む料理でした。お肉を送った知人の一人が教えてくれたアイデアで、もも肉を繊維がバラバラになるまで徹底的に煮込み、それをパンに乗せて食べる料理です(ニューヨークでよく食べられているイタリア系サンドイッチが元ネタらしいです)。送ってもらった写真がすごく美味しそうだった上に、これくらい煮込んでしまえば肉質の問題をクリアできるかもしれない、との考えから今回の選択になりました。

ちなみに、煮えた肉の色(濁ったピンク)ってこんな感じ。(矢印の部分は煮える前の正常な色)ちょっと気持ち悪いでしょ?(笑)

ほろほろ煮2のコピー

材料:鹿もも肉、玉ねぎ、トマト缶、にんじん、セロリ、ニンニク、ローズマリー、オレガノ、ローリエ、塩、胡椒、オリーブオイル、バター


1、鹿もも肉を繊維に沿って縦に長めに切る。

ほろほろ煮2

2、肉に塩コショウを振り、オリーブオイルで炒める。

ほろほろ煮3

3、玉ねぎ、ニンニクを刻み、オリーブオイルで炒める。

ほろほろ煮4

4、炒めた肉と玉ねぎを圧力鍋に戻し、トマト缶、ローズマリー、ローリエ、オレガノを加えて圧をかける。

ほろほろ煮6

5、加圧とクールダウンを繰り返し、肉が柔らかくなるまで煮込む。

ほろほろ煮7

6、肉が柔らかくなったら、刻んだセロリとにんじんを加え、さらに加圧して煮込む。

ほろほろ煮8

7、肉の繊維が崩れるまで徹底して煮込み、最後に塩、コショウ、バターで味を整える。ローリエを取り出し、パンに乗せたら出来上がり。

ほろほろ煮13

まとめ:まずまずの出来だったと思います。肉はホロホロに崩れて柔らかく、野菜もペーストに近い状態でした。たくさん作ったので、小腹が空いた時にパンに乗せて食べたり、夕飯にサラダをつけて一緒に食べたりと、いろいろなシーンで役立ちました。圧力鍋に入れて放っておくだけという手軽さもよかったと思います。ただ、味の方はまだ改善の余地があるなと。ハーブ類の合わせ方がまずかったのか、油脂分がなくコクが足りなかったのか、あるいは肉質の悪さが多少なりとも影響したのか・・・。何が原因かはわかりませんが、私自身は肉の旨さを十分に感じられなかったです。ちょっと臭う気がしたので、最後にバターを足して風味を少し調整しました。煮えた肉は煮込んでも風味が良くないのか、あるいは、煮えた肉を使ったことによる先入観から肉の臭みに敏感になっていただけなのか。それを確かめるには、煮えてない肉で同じものを作って食べ比べてみるしかなさそうです。でも、ちょっとした臭みさえ気にしなければ十分食べられるし、使い物として計算の立たなかった「煮えた肉」をこうやって食べることができたので、ひとまずは良しとします。絶品ではなくても、完食はしたし、臭いに敏感な姉も「ここまで煮込むと気にならない」と言って食べてましたので。

ということで、次の煮え肉はどうやって消費しようかな・・・。(苦笑)お肉配りの裏には「配ることができない大量のクズ肉」の消費・活用を巡って、もう一つの戦いがあるわけです。我が家のキッチン限定の戦いです。

ジビエの手引き *ジビエお料理リスト 



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