フィンランドでしんどいと思った週

勢いでフィンランドへやってきて、勢いで、もしくは「ここではこうだから」で過ごしてきたつもりが、とうとう先日・・・私の中のなにものかが(?)暴れました。

1.引っ越しを決めたものの。

引っ越そう、と思い立ちました。真向いの外で夜遅くまで遊んでいるスケーターに関しては、今年は大家に相談し、ついに警察を呼ぶことに成功しました。警察に電話するということは、おそらく私の連絡先もポリーシ(ポリ合う、警察)に記録されるのでしょうからあまり好きではありません。が、気温が上がったとたん、カンカラカンカラ音を響かせ、さらに音楽をかけている。一年前からいつも同じラップ。これじゃラップ嫌いになっちゃいます。そうやって遊びたい気持ちは気持ちはわかるんですけども。

引っ越そうと思ったのは、他にも「朝日が入ってきてまぶしい、暑い」ことが理由です。道の向かいの建物は事務所用のよう。その屋根には、かもめたちがここへ戻ってくると舞いまくり、愛の巣をつくる平和さです。フィンランド特有の大きなひらかない窓からの眺めは、悪くはありません。しかし日が長くなったと思ったとたんに直射日光が差すようになります。窓の方を見ると、常に太陽をまともに見ることになります。狭い部屋での動線の改良は、もう無理。太陽が上がる角度は低いので、朝は何時間も、照らされ続け、じりじりと焼かれています。

カーテンをしめても、カーテンレールの都合でどうしてもはいってくる隙間光。昨年は段ボールを使って、隙間光を埋めました。今年は「そういえば使っていないカーテンを使えばいいのでは」と人間らしいアイデアがでました。これで日差しを遮ることはできるのですが、外はピーカンなのに午前中長時間カーテンを閉めたままというのは、つらいです。なお、夕方には向かいの建物からの照り返しでやはりまぶしく、カーテンを閉めています。

直射日光の熱量も半端なし。日があたるところには、熱に弱いものをおいておけません。多くの棚に、日が当たるため、季節によって中身の模様替えです。

カーテンをやっとあけるのは午後8時くらいというこの頃。( ;∀;)

と言うことで新居探し。見つかったおうち1からは、スパッとお返事をもらえず。「たぶん大丈夫」だけど、大家さん家族の賛成一致を待つ必要があるそうです。その間、理想の所にもう一つの物件を発見。1の返事を待ちながら、そっちも見に行くことにしました。

しかしこういう「迷い」があるときは、すべてに迷いが増幅します。メッセージへの返事が遅い「じゃああきらめよう」、そのあと返事が来たら「あら、じゃあチャンスはまだあるのかな」などなど、「どっちつかずで決められない」自分が、目を覚ましてしまったようなのです。おひさしぶりー。

2.どっちなの?どっちもダメ?

この少し前からコンサート形式の試験準備が進行中でした。試験とは言え、コンサート時期は、おもしろいことにばらばら。30分のプログラムです。すでに学生数人がコンサートを終えていました。コロナの影響でストリーム、つまりYoutubeでの中継が行われ、ホールに入れるのは10人まで、とのことでした。学校全体のYoutubeで、みな「予告」アップされていました。私の番が来るまでは。

私のコンサートは5月3日月曜日。よくわかんないので「言われて」決めた日にち。流れにはさからわず、提案されることに乗るようにしています。4月終わりは月替わり、なおかつ週末でした。もうすぐだからYoutubeに予告を載せてもらおう、と担当者に資料を送ると「私は4月で実習が終わるので○○先生に連絡して」とのこと。○○先生にメールすると、メールアドレスを選んだ時点で「休暇中、5月3日に復帰します」と出てきます。ストリームは、同居している学校の「実習」として、そこの学生がやってくれていたのです。舞台裏を学ぶ公立の職業学校と言ったところ。

「実習が終わるという学校の事情は理解できます、だがしかし」と言う気持ちは収まりませんでした。だって「コロナはみんなが背負ってきたのに、これは不平等じゃない?」と言う気持ちを根底に強くもっていました。

自分の先生にも怒りを含めつつ連絡しました。

結論から言うと、同級生が動画中継をしてくれました。感謝感謝です。ただ、それをやってもらえると明快に判明したのは、コンサート当日、本番の数時間前です。中継があるということで少し安心しましたが「中継がないというのなら、集客はどうしたらいいのか?」という気落ちもありました。でも、当日、しかも数時間前にどやって?何人まで入ってもらってよいのかも不明確なままでした。百人も急にファンが集まったらどうするの?んなわけありませんが・・・。

3.という二大事件が、同じ日だった。

フィンランドではできるだけ冷静に対応したい、と思っていたのですが、この日、一気に荒れました。しかも午前中に大家さんに会い、なんとなくOKの感じのお返事を頂きましたが、いまひとつ、決定!と言う感触はなし。

…この日、いつになく、眠くて眠くてたまらなかったこと。中継があるのかないのかわからなかったこと。アパート契約ができるのかどうか、不明。自分では結論を出せないどっちつかずは、苦手なようです。コンサートは、暗譜に手間取り、せめてもの最終チェックをしたいのに、眠いんです。

最終的にはまあまあコンサートも無事終わりました。(大事故が起きなかったという意味)もう一軒のアパートも数日後に見学。興味深い物件でした。

4.もやもやの原因

・引っ越したい。でも、次に入るところが決まらない限り、今の大家に引っ越しを伝えることができない宙ぶらりん。
・コンサート、中継なの、お客さん入ってもいいの?に関しては、週末3日間何もできず。今回は、あきらめが、かなり悪かったのです。私の数日後の学生は、お客さん入っていたり、それぞれ友達に頼んで中継してもらう時間的余裕がありましたから、やっぱり、ちょっと拗ねています。

結論?自分のことをあらためて振り返るいい機会でした。今までのこういう状況では「まあいいや」ができていたのです。それなのに、なんだか赤ちゃん返りみたいな気分です。素直に書いておきましょう。これが私です。今後の改良の余地はまだある、ということですね。

フィンランド人の冷静さにはいつも驚きます。日本のようにいきなり地面が揺れ始めることも、雪崩もありません。寒きゃ寒い。雪がふりゃ積もる。積もったら、どける。それが「当たり前」とうけとめていれば騒ぐ必要もないのだろうか、と、観察、理解しています。この落ち着きは、学びたいと思います。


動画がまだ残っているようですので、リンクしておきます。編集して日本語の説明も加えたいと思っておりますが、また余裕ができてから。なお写真は「昔」パリでとったものです。

Todanになっているのは間違いではなく、アキコ・トダ「の」演奏会と言う意味です。かわいいというかなんというか、とだんは無いでしょ、というか、今だに陰でにっこりしています。「あきこん」ならもっとかわいいと思うのですが、どうしても正式な表現では苗字につくのです。

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