5.ありがとう ごめんなさい
10年位前のことでした。
電話でしか話したことがない取引先の担当者が、とにかく誰にでも上から目線で、いつも嫌な気分になっていました。
私は退職するまで、ずーっとよく電話を取り続けていたので(今世のミッションは達成した位。ただ、プライベートは、docomoのお姉さんが心配する位、通話履歴がありませんでした。)
肩書き使って脅してくる人や、暴言を吐いてくる人、セクハラっぽく絡んでくる人、長年たくさんの人と話したことがある中でも、その方は本当に、社内でもうまくいっていないだろうなと心配する位の心が荒んでいるように感じました。
そこでどうしたか。
受話器を取った時の息遣いが分かる位、その方もよく電話をかけてきていました。
名乗る前にもうわかるのです。
「〇〇会社の〇〇です」と言うと、
今までは、「また、あの人か......」と思っていたのを、
「いつも大変お世話になっています。いつもお電話頂きありがとうございます。」と、普通の言葉ですが、
あなたのことを覚えていますよ。いつもかけてくれてありがとうと感謝を込めて話すことにしたのです。
何度かけても、私は喜んで対応し、誠心誠意謝っていたら(みんなに嫌がられているから居留守を使われたり、後回しにされていたのだと思います。)
いつも決め台詞は「折り返えさせてください!」だったのに、
「ではこちらから、かけなおします」に変わったのです。
そして相手の方も、私が出ると声が明るくなったように感じました。
どんどん穏やかになり、あの人変わったねなんて話を聞いて、悪口を聞かなくなった頃、その方はその会社を退職されました。
根っからのイジワルな人ってそういなくて、
向いていない仕事や、合わない仕事、家庭や人間関係で無理をきた歪みがストレスとなり、
人に優しくできなくなる
愛の電池が切れて、誤作動しているのだろうと思います。
あなたの心にゆとりがある時は、嫌な人に「ありがとう」なんて言いたくないし、謝りたくもないと思いますが、
そういう人って「ありがとう」の言葉一つで変わったりします。
どうしてみんな自分のことをわかってくれないんだと思っているから。
そしてごめんなさいの効果は
そういう人って「自分は悪くない!相手が悪い!」と自分の否を認めない方が多いのです。」
そんな時
素直に目の前で「ごめんなさい」が言える人を見ると、その人も謝まれるようになる。
ありがとうが言えない人はごめんなさいも言えない
「おはよう」と言ったら「おはよう」とつられて答えるように、
その人に言葉のパスをするつもりでもいいです。
身近にそんな困ったさんがいたら、「ありがとう」「ごめんなさい」を先に使ってみてくださいね。
そんな私も、いっつも夕方に無理難題をふっかけて、怒りまくってくる人がいて、本当に腹が立って、店に顔を見に行ったことがあります。
「こっちには偉そうにしているけれど、お客さんには腰が低いはず」あの人のようにと思ってみたら、本当にその人だったこともあります。
嫌な人に時間やエネルギーを使わなくていいと思います。
ただ、関わりをすぐに断てない時は、そんな言葉の魔法も使う選択肢もあることを思い出して頂けたらと思います。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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