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嫌いなら呼ぶなよ|綿矢りさ

毒々しい表紙で手にとるのを躊躇する、初めての綿矢りさ。
「綿矢さん、私たちは今なにを見せられているんですか?」の煽り文でついにレジに持っていく。
食わず嫌いでした。
キャッチーなワードとスピード感でページをめくる手が止まらない。
闇、ではあるのにずいぶん明るい。

優勝は『老は害で若も輩』。
あの日あの時傷ついたとお互い言いあってメールでの罵り合いがヒートアップする繊細ヤクザ、「芥川賞最年少作家綿矢様」と「インタビュアーのシャトル蘭様」、それでお前はどうなんだとふたりに噛みつかれる「編集者の内田」。
そして迎える朝。

読了、からの、放心。
…なにを見せられていたのか。
これはぜひとも映像化してほしい作品。

「義理カロリー」は広辞苑に載せるべきです。
初めての綿矢りさ、綿矢様、ありがとうございました。