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美しい大和言葉

布のデザインに名前をつける時、デザインの雰囲気に合う言葉を探すのに苦労することがあります。

布を選ぶ人にとって、わかりやすいのが一番いいのだと思うのですが、ただ分類や管理するためだけに名前をつけるのはもったいない気がしてしまいます。

先日、図書館で「日本の大和言葉をうつくしく話すー心が通じる和の表現ー」という本が目にとまりました。

大和言葉とは、太古の昔に私たちの先祖が創り出した日本固有の言葉。また、その伝統の上に生まれた言葉です。(中略)
大和言葉が日本人の心に染みるのは、日本の風土の中で生まれた言葉だからです。

「日本の大和言葉をうつくしく話すー心が通じる和の表現ー」
高橋こうじ 著

本の中では、いろんな大和言葉がシーンごとに使い方や由来など、ゆったりした文章で紹介されています。中には全然知らないものや、よく使うものもあって、読むだけでも楽しい本です。

本書の中で、私のお気に入りの大和言葉をピックアップしてみます。

かわひらこ ー 蝶
恋衣 ー 心から決して離れない恋の感情
したもい ー 心に秘めている思い
にわたずみ ー 水たまり、地面を流れる水のこと
あめつち ー 全宇宙
入り合い ー 日が沈むころ
夜もすがら ー 一晩中

デザインしてから名前をつけるのとは逆に、詩集や俳句などからも素敵な言葉を見つけて、そこからイメージをふくらませてデザインのアイデアが浮かぶこともあります。いつかこの本で出会った大和言葉が名前になった布のデザインができたら嬉しいです。



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