Photo Story｜夢桜-ゆめざくら-/Yumezakura
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「夢桜-ゆめざくら-」
水溜りに浮かぶ桜の花びら。
じーっと花びらを見つめていると
花をつけた桜の木が水溜りに浮かんでくる。
時折吹く風が水面を揺らし、
桜の木がぼやぼや映る姿はまさに夢の世界の入り口だった。
Photo Story
河津桜シリーズ
季節の変わり目なのだろうか、梅雨と思わせるような長雨が続いた2月の下旬。
その日は朝から日がさしていて、ようやく雨から解放された。
清々しい空気の中で、自宅近所の桜並木に散歩をすることにした。
まだソメイヨシノは蕾もつけていない。
開花するまであと三週間ほどといったところか。
去年見た映像を頭の中に浮かべながら並木を進んでいく。
すると、程なくしてまだ若い河津桜の木が植えられている場所へとたどり着いた。
満開だけど、すでに葉桜の姿に変わっていて、ピンクと緑のコントラストがまた絶妙に美しい頃合いだった。
そんな河津桜のちょっとした並木を歩いていると、足元には昨日までの長雨でできた水たまりがあちこちでできていた。
おもむろに水溜りをのぞいてみる。
おそらく雨に打たれて落ちた花びらがぷかぷかと浮かんでいるようだった。
その浮かんだ花びらをぼーっと見つめていると、水面にはちょうど水溜りの前に伸びていた花をつけた桜の枝が鏡写しになっていた。
地面を見ているのに、そこに映るは桜と青空が広がっている。
風がふくと水面が揺れて、ゆらゆらぼやぼや世界が歪む。
まるで、夢の世界の入り口なんじゃないかと思わすような幻想世界。
ちなみに写真の左上に映るぼやけたピンク色は水面に浮かんだ桜の花びら。
水溜りと桜の共演。
その姿はその時だけで、きっと同じものは二度と見れない。
まさに夢の世界の夢のような桜。
続く
ご覧いただきありがとうございました！
どうぞ倖せが繋がりますように。
2024年3月5日
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