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Photo Story

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美しいと思った瞬間を瞬間をカメラでキリトリ、毎日ちょっとした小話と共に投稿しています。お暇な時にでもゆっくりご覧ください。
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Photo Story|磊々-ごろごろ-/Gorogoro

「磊々-ごろごろ-」 浜辺にごろごろと転がる石たち。 何気ない光景かもしれないが 一つ一つの石を目を向けると そこには様々な個性が見えてくる。 まだら模様の石。 白い線が入った石。 細長い石。 まんまるな石。 一つとして同じものはなくて、 その一つ一つが美しかったりする。 気づかないところにこそ 本質的な美しさがあることを 教えてくれた気がする。 Photo Story榛原郡吉田町の釘ヶ浦でのお話。 ここの海辺は とにかく石、石、石で敷き詰められている。 磊、

Photo Story|狐石-きつねいし-/Kituneisi

「狐石-きつねいし-」 波に飲まれて輝く石。 翠色に輝くそれは、 翡翠を思わせるよう。 翡翠を探している人からすれば この石はまさに翡翠に化けた狐石。 例え化けていたとしても それでもこの石の輝きは本物である。 Photo Story静岡県榛原郡吉田町の 釘ヶ浦の海岸を散策している時のお話。 前回のストーリーの続き。 岩浜の海岸歩きで 最も楽しいこととしては 綺麗な石を探すこと。 白い石とか青っぽい石とか 縞縞模様の石とか・・・ 結構じっくり見れば 石たちの個

Photo Story|兎草-うさぎぐさ-/Usagigusa

「兎草-うさぎぐさ-」 秋の野芥子または兎草。 春の野芥子に似ており、 秋に咲くことから秋の野芥子と呼ばれている。 別名はウサギが好んで食べることから ウサギグサとも呼ぶそうな。 花弁の淡黄色は まさに秋を飾るのにぴったりな色。 Photo Storyパートナーと共に とある折りたたみ机を買うために 榛原郡吉田町のコメリパワーに訪れていた。 ちょうどそのお店から、 歩いて行ける距離に「釘ヶ浦」 と呼ばれる海岸があったので、 サクッと歩いて行くことに。 ゴロゴロし

Photo Story|木末-こぬれ-/Konure

「木末-こぬれ-」 山の中に生える立派な木々。 ふと上を見上げたら そこには空を覆う葉が美しかった。 どこか木々に守られている そんな優しい感覚に包まれた。 Photo Story山の中を歩きながら ふと空を見上げることが好き。 特に生い茂る木々の葉の なんというかシルエットみたいなのが 本当にいつも美しいなと感じている。 それもあってか、 よく木を下から見上げることが好きだ。 展開する葉っぱたちは お互いに重ならないように きちんとシェアしあっている。 その

Photo Story|渡蝶-わたりちょう-/Watarityo

「渡蝶-わたりちょう-」 ステンドグラスのような 美しい羽を持つアサギマダラ。 1000km以上もの海を超えて 旅をすることで知られている。 咲き乱れるフジバカマの花の蜜を 数羽でたくさん吸っていた。 次はどこへ向かうんだろうか。 Photo Story渡り蝶として有名なアサギマダラ。 ここ静岡県は島田市にも 数日前より飛来している。 山の一角に咲き乱れるフジバカマの花に 5羽ほど戯れながら花の蜜を吸っていた。 見たことあるようで きちんと見るのは初めてだった

Photo Story|紅茸-あかきのこ-/Akakinoko

「紅茸-あかきのこ-」 真っ赤な見た目のキノコ。 そして白いマダラ模様。 これはまさしく完全にあれ。 見かけても そっとしておくほうがよさそうだ…。 Photo Story夏の暑さも感じなくなり、 完全に秋の季節へと移行した今日この頃。 この静岡の地域では まだ紅葉の影も見えないけれども それでも秋を感じさせるものはある。 ・・・ ある秋晴れが清々しいあくる日。 パートナーと共に 家の近くにある小山へ登山へ。 地域の人たちからも とても愛されている山で 標高

Photo Story|昏芒-くれすすき-/Kuresusuki

「昏芒-くれすすき-」 夕焼けの空。 穂を出して 柔らかな風で靡く 影となったススキたち。 まさに秋の風物詩。 Photo Storyまたしても夕暮れ時の空を見ようと 大井川の河川敷に赴いていた。 今回は僕一人で、 空気の入っていない自転車を 必死に漕いである目的地へと急いでいた。 大井川に架かる橋はいくつかあるが その中でも島田と牧之原台地を結ぶ 島田大橋が今回の目的地。 世界最長の木造橋として ギネスに掲載された蓬莱橋を眺めるのにうってつけで、 この時期なら

Photo Story|自然-おのずからしかり-/Onozukarasikari

「自然-おのずからしかり-」 夕暮れ時に見た 樹木の美しいシルエット。 あるがままの姿なのに こんなにも美しいものかと 思わず見惚れてしまうほど。 改めて自然の美しさに敬意を込めて。 Photo Story大井川夕散歩シリーズ。 こちらは前回までの続き。 大井川の河川敷には所々立派な木が生えている。 その中でも特にお気に入りなのが 今回の写真にある木。 特に何気ない木なのだが、 一眼見た時からどこか惹かれてしまい、 散歩する時もそうだが 車で近くを横切る時も

Photo Story|影花-かげばな-/Kagebana

「影花-かげばな-」 夕陽に照らされ 影へと消えるカワヨモギの花。 大きな太陽と小さな花が まるで同じ大きさのよう。 光に焦がれながら 爽やかな河風に吹かれ 静かに静かに日が沈むのを眺めていた。 Photo Story大井川夕散歩シリーズ。 こちらは前回の続き。 ヨモギの花を探しに パートナーと夕散歩に出かけたあくる日。 川辺へと降りたその先に カワセミと出会って半ば興奮がおさまらない中、 ヨモギの花を探し始めた。 目的はカワヨモギの花。 一度見てみたいとい

Photo Story|朝焼-あさやけ-/Asayake

「朝焼-あさやけ-」 東の向こうは橙に染まり 夜空は少しずつ青に変わる。 朝焼けが見せるグラデーションは 人の心をいつだって鷲掴みにする。 それは古の時代から きっと変わらないままに。 Photo Story朝晩の冷え込みが ますます一層強くなってきた10月の初め頃。 朝焼けも夕焼けも この時期は本当に美しい。 どちらが好きかと言われると なんとなく夕焼けの方が好きなのだが、 時たまに 朝早く目覚めた時に見る朝焼けは 頭の中が空っぽだからなのか 全て空に吸い込ま

Photo Story|狐孫-きつねのまご-/Kitunenomago

「狐孫-きつねのまご-」 道端で咲いていた小さな花。 キツネノマゴ またの名を神楽草と呼ぶ。 その花はわずか5ミリ程度。 それでも存在感のある可憐な姿は まさに花言葉にもある美しさの極致。 Photo Story少しだけ時期を遡って、 彼岸花がまだ咲き乱れた9月下旬の頃。 まさに彼岸花の写真を撮りに 出かけていた時のこと。 秋の季節は 寒い冬に備えるために 花を咲かせる植物たちが多い。 花を咲かせて種を作って 寒い冬を乗り越えて、 春になったら芽を生やす。

Photo Story|狐尾-きつねび-/Kitunebi

「狐尾-きつねび-」 ノゲイトウの別称とされる狐火。 でもどちらかというと、 火よりも尾っぽの方がらしいかなと。 秋を彩る色褪せぬ恋の花。 Photo Story夏が過ぎ、 秋を迎えるとその辺の野原や河川敷では 植物いろいろな花を咲かせ始める。 個人的には秋の花は どこか優しい色合いが多く好きだ。 もちろん彼岸花のように 情熱的な色に染める花もあるけど…。 そんな彼岸花が咲いている近くに、 ゆらゆらと揺れている一輪の花を見つける。 野鶏頭またの名を狐火。 実

Photo Story|影鳩-かげばと-/Kagebato

「影鳩-かげばと-」 朝日の光の影に映る鳩。 まるで風見鶏のような佇まい。 今日も一日が始まる。 彼なりにそれを知らせているのかもしれない。 Photo Storyまたしてもトイレで目覚めた朝5時前。 朝は変な時間に起きたら 最近は朝日が見えるかどうか 覗きに行くのが習慣になりつつある。 案の定、 空は朝の茜色に染まり もうすぐもうすぐ日が昇って来そう。 日の出の瞬間を撮ろうと 防湿庫からカメラを取り出し ベランダでスタンバイする。 すると ちょうど日が昇る方

Photo Story|花熒-はなび-/Hanabi

「花熒-はなび-」 真上から見た彼岸花。 雌蕊と雄蕊の洗練された並びが 絶妙で本当に美しい。 暗がりの中で写すそれは、 まるで夜空に開く花火のようだった。 Photo Story前回の続きで彼岸花シリーズ。 今回で最終回。 日が沈み暗がりの中、 ちょっとした街灯に照らされる 一輪の彼岸花が目についた。 この世のものではないような どこか怪しげに佇んでいた。 近づいて見てみると 花のその形の美しさに気がつく。 くるんくるんと巻いた花弁は6枚。 美しい線美を描