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【大学院生レポート】美術展|秋の芸術祭@大倉山記念館ー鑑賞してきました🎨

みなさん、こんにちは。
はじめまして。大学院で美術史を勉強している、美術好きの学生マリコです。

大倉山記念館で10/27(水)から開催される「美術展」を覗いてきました。想像以上に楽しかったので、その様子をゆるゆるとお伝えしていきます。
美術が大好きな "とある学生" による、美術が好きな人とシェアしたい、心の声がちょっぴり多めな(たっぷり主観的な)レポートとなっています。

今回は、秋の芸術祭の運営の方たちからご了承を得て、写真撮影やその他取材をさせていただきました。
どうぞお付き合いください。🍵

大倉山記念館(開館時間 9:00~22:00)
〒222-0037横浜市港北区大倉山2-10-1
アクセス方法はこちら
☎︎ 045-544-1881 / ✉︎ info@o-kurayama.com

「秋の芸術祭」って?

毎年、ハロウィンが近づく10月の終わり頃から、大倉山記念館で開催される芸術のお祭り。東横線「大倉山駅から徒歩7分の、小高い山の上にたつ素敵な空間で、数々のイベントが催されます。

そのうちの一つのイベントが、記念館内に設置してある「ギャラリー」で開催される「美術展」。

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こちらのギャラリーです。西洋風の佇まいで素敵〜!
と思いきや、実はもともと坐禅をするための部屋だったのだそう…!
今はイベントスペースとして使われていますが、かつては精神を鍛える場所だったことを想いながら巡ると、楽しいだけではなく空間そのものを味わうこともできちゃいます。🤤(一石二鳥)

美術展、鑑賞スタート! (写真編)

さて、ギャラリーの中に入っていきます。入り口右手でチラシを受け取って、先に進んでいくと…
なんとも秋らしいモニュメントたちが…!素敵すぎたので、パシャパシャと何枚も写真を撮ってしまいました。

こちらは、フラワーサークル ナチュールさんが手掛けたのだそう。どこからとっても映えます。笑

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入り口でたっぷりと撮影できたので、作品鑑賞に進んでいきます。
回廊になっている室内を、左から回っていきます。まず最初のセクションは、大倉山エルムフォトクラブの方々による写真の作品。

ずらっと並んだ作品の数々には、「そんなアングルから…!」「そんな素敵な一瞬が…」と驚かされるばかりでした。

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どれもこれも、その場の一瞬のエネルギーをカメラが捉えることに成功した、特別な写真という感じでした。(素敵…!)

その中でも特に忘れられないのが、武田由治さんの《いつもの散歩?》という作品です。この鮮やかさ、すぐに目に飛び込んできますね。

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エネルギッシュでスピード感のある、若さを想像させるポップな背景。
それとは全く対照的なゆっくりと、そして慎重にお散歩をするお爺さん

アンバランスなはずなのに、この2つが組み合わさることで、この男性が一体どんな人なのかが物凄く気になってしまいます。

「いつものお散歩道なの?」「どこに向かっているの?」「趣味はなんだろう?」「若い頃はどんな人だったんだろう」…

一つの作品で、色んなことに想いを巡らせてしまいますね。
想像力を掻き立てる作品が特に好きなので、本作品をお気に入りの一枚にしました。皆さんのお気に入りはどの写真ですか?

(傑作ばかりでなかなか選べませんが、「一枚選ぼう!」と思うと、いつもと違った鑑賞の仕方ができて、意外に面白いのでオススメです。🤫)

まだまだ続きます。 (絵画編)

お次は、絵画のセクションです。
(絵画の美術史を勉強しているので、一番楽しみにしていた部門。ワクワク…)

回廊を右手に回っていくと…
さっそくお気に入りの作品を見つけました。

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田村隆太郎さんによる《パリジェンヌの女性像》(左)
画面中央に凛っ!と佇む女性と、その周りを囲む色とりどりの絵の具がとても印象的です。

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厚塗りされた部分、例えば女性の右側の絵の具が塗り重ねられたところは、描いている最中の筆の音が聞こえてくる感じで、躍動感があって素敵です。
色んな絵の具の色が絶妙に混ざり合って、不思議な雰囲気を醸し出していますね…!

その他にも…
それぞれ異なる方たちが制作した、日本神話を題材としながら英語や西洋風のモチーフも用いたユニークな水彩画や、鬼をテーマに作られた13のピースが連なった作品、秋をテーマとしながら斬新で大胆な構図で一枚一枚ていねいに描かれた絵葉書など、見応えバツグンの作品が盛りだくさん。

さらに先に進んでいくと…
コ、これはっ…!?

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なんと、ここに写っている人たちは全て作者自身。
西條富美子さんの《自分史》という作品。インパクトがすごい… 
一枚一枚の写真を撮るまでに、一体どのようなプロセスがあったのか、とっても気になりますね。😳

またまた回廊を右に折れて…
続いては、青山オレオさんによる作品たち。

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すべて同じ方の作品なのに、どれもこれも使われる素材(材料)や組み合わせ方が全く違っています。こんなにも異なる方法で制作できるなんで、一体どうやって思いつくのでしょう…?
(ちなみにオレオさん、おやじバンドと呼ばれる方々の撮影や、愛犬と共に車内泊をする旅人でもあるのだそう。多才…!)

どうやって思いつくの…?といえば、こちらの作品も印象的。
小泉拓海さんによる《パンダたち》です。

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実は、この作品が今回の美術展で私が一番忘れられない作品です。

パンダの姿をした「パンダごや」の上で思うがままに生活するパンダたち。
どこまでが「ごや」で、どこからが本物のパンダなのか。もはや「ごや」も本物のパンダなの? 一瞬にして頭の中がパンダで溢れかえりました。🐼

この作品には描いた方のパンダ愛をすごく感じて、見ているだけで楽しいユニークな発想がとっても好きでした。

あとちょっと…(イベント紹介もあります◎)

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さて、美術展も終わりに近づいてきてしまいました。
一本の記事では全ての作品を紹介しきれないのが残念ではありますが、レポートも終盤にさしかかってきました。

最後に紹介するのは、ギャラリーかれんから出品された作品たちです。

実は今回の会期中に、ギャラリーかれん主催で「機織り」を用いた作品制作のイベントが行われます。

【ギャラリーかれんさんによる、機織りイベント】
① 10月27日(水)10:30-11:40
② 10月28日(木)10:30-11:40
③ 11月1日(月)13:15-14:30

なかなか機織りを日常で目にすることがないのでは?
さらに作品を制作しているところが見られるなんて、貴重な機会なので、お時間ある方は是非!

美術展に 行ってみた。-2

そして帰り際にもう一点、お気に入りの作品を見つけちゃいました。
百田佳恵さんによる《白い花がいっぱい》です。

色の組み合わせだったり、お花の活き活きした感じが好きなポイント。
お部屋に飾れたら、毎日幸せだろうなぁと妄想を広げてしまいます。

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終わりに

さて、ここまで大倉山記念館で開催中の「美術展」を鑑賞したレポートを、とにかくゆるゆると書いてみました。

美術作品を見ると、作った人制作の裏側、そしてその作品を自分が描くなら飾るなら…と自由に想いを巡らせることができます。

そして、大倉山の地に何かしらの形で関わってきた方々が参加している美術展全体を通して、大倉山のもつ芸術に対する包容力のようなものを、ほんのりと感じることもできました。

【演示等のイベント】
10月29日~10月31日の期間で行われます!
詳細はコチラをチェック(秋の芸術祭チラシ)
【秋芸Twitter】 
 最新情報はコチラから @akigei2017

この記事を読んで、ちょっとでも「行きたいかも…」と思ってくださった方は、是非「大倉山秋の芸術祭」に足を運んでもらえたら、とっても嬉しいです。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。🐈

マリコ
1997年 横浜市生まれ
慶應義塾大学文学部卒業後、同大学院修士課程美学美術史学専攻でイタリア美術史を研究


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