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みちくさの達人の桜茶話

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【A LINE IN THE LAND:大地のラインが示すCitrus belt(かんきつ類地帯)】(みちくさストーリー③)

 五日市の商店街から西側(檜原村方面)を望むと、一番手前に小高い戸倉城山(434m)がそびえています。この山をよく観ると向かって左側に傾いているように見えます。実はここには大きな断層(大地の割れ目で,ここで両側の地層が切れてズレています)が通っているため、地面が切られて左側が盆堀川の大きな谷になっています。このため傾いて見えるのです。ぼんぼり柚子はまさにこの谷の北側の南向き斜面が産地となっています

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「五日市のおやきが何故甘いのか!?」【みちくさストーリーNo①】

「五日市のおやきが何故甘いのか!?」【みちくさストーリーNo①】

「五日市のおやきが何故甘いのか!?」

 長野県の山間部は急峻な地形や寒冷な気候から稲作に適さず、古くからソバや小麦が栽培され、食されてきました。この秋川渓谷においても、平らな土地が少なく、畑作中心で、同様の食文化がありました。「おやき」はまさに場所は違えど、地形は似ている両地域の食文化の共通性を示すものであるといえます。

 ところが両者の中身(餡)は対照的です。近年お土産品として様々な食材が餡

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