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酒井 章文
2017年4月28日 17:14
★★★☆☆ 薄気味の悪さや不穏な雰囲気に満ちた25篇を集めた短篇集。ホラーやゴシック感に満ちていますが、ただの恐怖小説というわけではないです。人間の認識と世界の実相とのギャップ、感覚のずれ、狂気といったところに踏み込んでいるので、一口に「怖い」とは片づけられない奇妙な据わりの悪さがあります。 恐ろしいけれど、なにが恐ろしいのかわからない、そのせいで余計に恐ろしい、という複雑な味があります。
2017年4月26日 11:34
★★★☆☆ イラク戦争における戦闘で一躍英雄となった一時帰還兵たちが、スーパーボウルのゲストとして駆り出され、戦意高揚に利用される様子を描いた小説。 個人的な読みどころはなんといってもアメリカ的なものの描かれた方です。読んでいて、「ああ、アメリカってこうなんだろうな」とか、「まさにアメリカ人って感じだな」と、しみじみと感じ入りました。 私は映画やドラマというものをほとんど観ないので(昔