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1126/ラブレターの賞味期限

予定日だった10月10日の早朝、エモエモのエモーショナルが爆発して泣きながら書いた夫へのラブレターの中には私の熱がまだこもっていた。まさかそこから9日も出てこないとはつゆ知らず、お産当日に渡すつもりがそれどころではなくて渡しそびれ、行き場をなくしていた手紙。
手紙ってのは本当にタイミングだし、えいやっと渡してしまわないと、とても恥ずかしい。そして自分で読み返すものではない。が、読み返してしまった。なんだかむせ返る、うわあ。でも行き場がなくなっている手紙の中にあるその日の熱は確かなものだから。渡したい言葉だったのだから。顔を毎日合わせる日々だと恥ずかしすぎるので、この帰省のタイミングでそっと夫の机に置いてきた。ドキドキ。

賞味期限は切れているかもしれないが、
消費期限じゃないからセーフだろう。

えいやっ

娘を愛してくれる父親としての夫に対しての愛情は日毎にましましであるが、男としての夫に対しての感情はすぅーっといまは抜けていて「パパ・ママ」で呼び合うなんてもってのほか!ラブラブでいたいんだ〜と思っていた私だとは思えないほどに、とても、その点クールになっている。完全にお母さんモードのスイッチが入ってしまっている、のかもしれない。娘を添い寝させている夫は愛しいけれど、愛しくてたまらないけれど、夫にくっついてその体臭でホッとして、もっとぐうっと近付きたくなる私のアレが。多分本能的なアレが、ちょっと変質してるのを感じたりもする。

こうやって「家族」になっていくのかなあ、でもなあ、ちょっとさみしいから戻ってきてほしいなあ、とも思うのであった。帰省から戻ったらキュンとときめきたい。結婚記念日もあることだし。誕生日もあるし。

………
深夜、授乳で起きると手紙を読んだ夫からのメッセージが届いているのを不意に開いて「あっ」と思う。すこし離れてみてやっぱり近くに居たいなあと想うなどして。産前と産後の愛情はまた違った味で、いや味が加わって、マシマシのマシになっていくのかも。

手紙、ちゃんと渡してよかった。
嬉しくてくすぐったくて愛おしい。

どこまでも愛おしいものたち。
もっと深く、強く、守り抜きたい。

#日記 #コラム #エッセイ #ちあきろく #産後 #育児 #夫婦

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