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【エッセイ】クールドジにはなれない

You Tubeで「クールドジ男子」というアニメが期間限定で無料視聴公開されていたのでなんとなく観てみた。
いわゆる日常系でクスッと笑えるほのぼのしたアニメだった。
タイトルの通りドジなんだけどクールな男子4人のお話なのだが、暗黙の了解ということになるだろうがもちろん4人ともイケメンなのだ。
当たり前っちゃ当たり前か。
イケメンでなければ成立しないもの。

見よ。この紛うことなきイケメンたちを


はじめは4人とも関わり合いもなく知らない同士なのだが、回が進むにつれ点と点が結ばれて線になり、4人は不思議と繋がっていく。
それもイケメン要素なしでは成立しないのだが、それは置いといて、話のテンポも世界観も内容も面白かった。
あるあると頷けるのも大きい(個人的には)
彼らの繰り広げるドジに「?」となる人には響かないかもしれない。
観ていて、あ、これってドラマ化出来そうだなと思っていたら既にドラマ化されていた(なんだかなぁ)

このクールドジが起爆剤となってそういえば…と、心当たりがポップコーンが弾けるようにポンポン出てくる出てくる。

私は馬鹿だとは思いたくないのだが、詰めが甘いし、要領も悪いし、下手こくし…え?馬鹿なの?
いや、ドジとさせてほしい。
お願いします。せめてドジで…。

レジでお金を払ってお釣りを貰って商品を置いたまま立ち去って店員さんに呼び止められることはしょっちゅうだ。

話に夢中になって途中で何を話していたか、何を言いたかったのかわからなくなって相手に何が言いたかったんだっけ?と答えようもない質問をしてしまう。

人や物の名前もすぐ忘れる。
間違って覚える。

以前、俳優の松坂桃李さんがMC回のラジオ番組「オールナイトニッポン」を聴いていて松坂さんがTikTokのことをチック・タックと言っていて周りのスタッフの様子がおかしいことに段々「?」となる松坂さん。失笑の原因がチック・タックだと理解した松坂さんはティック・トックだと学習する。
かと思えばすぐにまたチック・タックと言ってしまう。
私は松坂さんの気持ちが痛いくらいわかるのだ。

私がまだ20代前半くらいだったか、東京を訪れた時のこと。
私は夜の繁華街(23区ならどこでも繁華街という感覚だったが)で予約していたビジネスホテルを探しに彷徨っていた(道に迷っていた)
池袋だったかよく覚えていないのだが事前にメモしていた大まかな地図を頼りに人混みを避け大きな荷物を背負いきょろきょろしていた。
もう、お手上げだと諦めて思い切って人に聞こうと目の前に立っていたスーツ姿の男性に「すみません。このオイオイってデパートの近くなんですけど……」

お気づきになられた方…そうなんです。
私、二つ下手こいてるんです。

まず、オイオイってデパート。
オイオイって何?ですよね。
正しくはマルイなんですよね。
表記がOIOIだったので疑うことなくオイオイと呼んでいました。

マルイだなんて…


そして、立っていたスーツ姿の男性。こちら、ホストの方だったようです。余裕なかったのでとにかく立ち止まってる大人(スーツ着てたら大人という解釈)に尋ねようと、よく見ていなかったのですね。そのホストの方、あからさまに迷惑そうでした(当たり前か)
何も答えてはくれなかったんですが、私が気付くまで「え?」「ん?」と、見事にかわしてくれました。さすがホスト。相手を傷付けないコミュニケーションのプロでありました。

もう、そんなわけわかんない失態を星の数ほど繰り返してきたのですが、クールドジ男子のような「別にそんなんじゃねぇから」くらいクールでいたいものですが、そんなクールさなど持ち合わせているはずもなく、いつもあたふたとドラクエに出てきそうなドジ丸出しのモンスターみたいにとっちらかるのでした。

ふしぎなおどり…


クールドジ男子がトレンディなわけですが、私はいつまでも、これからも単なるドジなんだろう。


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