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小説・詩小説

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小説のようなものや短い詩の物語のようなものなどをまとめたお部屋。
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2023年6月の記事一覧

【詩小説】煌めいてる

【詩小説】煌めいてる

次の停車駅は「小三、小三、小学校三年生です」

車掌さんのアナウンスが蒸気機関車内に響き渡った。
私は徐々に減速していく車窓の景色を眺めていた。

「なお、車内清掃及び機器等のメンテナンスの為当駅での停車時間は6時間とさせていただきます。ご理解の程よろしくお願い申し上げます」

妙に眠たいのはいつの間にか車内の空調が暖房に切り替わっていたからだった。
曇った車窓を手で大雑把に拭くとまだ日は落ちてい

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