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山羊アキミチ
2022年9月1日 17:10
多分に漏れず恥に埋もれた人生だった。負けず劣らず日陰を歩いた人生だった。そうはいいながらも多数の名作を世に遺した太宰治とは比較にならない恥の岩石、それが私の人生だった。埃にまみれた部屋に割引シールの貼られた食パンやら惣菜のプラ容器が散乱して、ずっと前からシンクのパイプは詰まり、下水の澱んだ臭いがこみあげていた。故郷は北の方。日を浴びてこなかったせいか発想は大抵沈鬱なものばかり。あぁ、