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宇宙に飛ばすロケットの姿勢を正すには実は行列(matrix)を使って計算していた

 ~意外と役に立っている高校数学シリーズ~が開講しました。皆さん宜しくお願いします。

 いきなりですが行列をご存知ですか?

 ラーメン屋さんに並ぶ沢山の“行列”の“行列”ではありません。

 高校で習う行列(matrix)のことです。

 これのことです。

 これがどう機械に使われるかというと運動方程式を別の形として分かりやすくまとめるために使います。

 例えば以下のようなマス─バネ─ダンパシステムの運動方程式があるとします。

 これを行列として書き直すと、

 となります。

 これを制御工学では状態空間表現と呼び、微分の階数を行列表現でひとまとまりにした形です。

 つまり一目で変位と速度の式の形を見ることが出来るのです。

 そして次に本題のロケットの姿勢制御における運動方程式は以下のように計算されます。

 これを状態空間表現にすると、

 となります。

 二階微分のあった式を角度と角速度ごとに分けて、一つの式として見ることが出来るのです。

 式を綺麗にまとめて見る上で非常に便利な形なのです。

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