見出し画像

ジョブ型雇用の基本的なことをまとめてみた

仕事でジョブ型雇用について調べた。せっかくなので、さっくりまとめてシェアします。

(思ったより長くなっちゃったから、読むのめんどくせーって方はこのNewsPicksの記事を読むとよいと思います)


■そもそも、どういう意味?

日経電子版によると、働き手の職務内容をあらかじめ明確に規定して雇用する形態のこと。
この携帯の反対と言われているのが「メンバーシップ型雇用」。
新卒で内定が出てから、入社の2か月前とかに初めてどの部署に配属か決まるなんていうのはまさにこれ。

画像1

日経電子版 「ジョブ型雇用とは 職務を明確化、専門性を高める」より


■ まったく新しい概念、というわけでもない

そもそも欧米ではジョブ型雇用のスタイルが主流なので、むしろそこでは古典的なスタイルと言っていい。
日本ではメンバーシップ型雇用が主流だったので、”日本にとっては”新しいものということですね。

■ メンバーシップ型雇用、なぜ日本で主流に?

じゃあなんで日本と欧米でそんなスタイルの差が出たの?と思いますよね。

この記事によると、20世紀の近代的工業化の中で個人が地縁や血縁から切り離される中、共同体の役割を担ったのが日本では企業だったという事情があるようです。

たしかに、社長を父親に、会社を家族に見立てるイメージって日本の古典的企業の感じがしますよね。
一方でアメリカだと地域コミュニティや教会(宗教組織)、ドイツだと職業での繋がりが強かったから、共同体の役割を果たす必要がなかったというのも、なるほど。


■ なんでこんなに注目されてるの? ①テレワーク

テレワーク普及でブレイク(?)した感は否めない。
テレワークで管理職が直面した課題が、毎日顔を合わせて、仕事のプロセスを見る、これまでのようなマネジメントができないということだ。
やるべきことがしっかり定義されている「ジョブ型」は、それにうまく対応する。

 なんでこんなに注目されてるの? ②日本型マネジメントの行き詰まり 

ただ、あくまでテレワークは一因でしかない。
そもそも、日本のこれまでのスタイルじゃやばい!というのは2018年の時点から当時の経団連会長の中西氏が強く会見で指摘するなどしてた。

前述のこの記事では、こう説明されてる。
英米を中心に機関投資家ら株主の発言力が強くなり、企業はより高い「稼ぐ力」を求められるようになった

事業ポートフォリオの組み替えや、事業の価値そのものを変えるような大変革を行おうとした場合、ジョブ型雇用の方が有利(だから、ジョブ型雇用の導入が必要と考えられるようになった)

 なんでこんなに注目されてるの? ③DX 

リクルートワークス研究所主任研究員の中村天江氏によると、①経営のグローバル化 ②IT人材の不足 ③人材の流動化 ④テレワーク が重なっていることが、注目の背景にあるとのこと。

たしかに、ジョブ型雇用のメリットと言われる「外部から適切な人材を確保できる」という時にイメージしやすいのはIT人材。

DXもジョブ型と並んでバズワードな昨今だけど、日本でDXが急速に注目を集めたのは2018年に経産省がDXについてのレポートを公開してから。前述の中村氏の言う通り、さまざまな変化が「重なった」結果による今の大注目と言えそう。

■実際どれぐらい広がってるの?

コーン・フェリーの調査によると、「導入済みの企業は28%で、これに導入決定済/検討中を加えると全体の62%に達している」とか。

(N数は少ない。導入してたり検討している層の方が回答してそうなので、世の中一般でいうともう少し低いかも?)


■ これからどうなるの?(会社目線)

うちの会社ではどうするか・・なんて考える人事関係者や管理職の方も多そう。
制度だけ輸入しても、日本企業の文化やスタイルと整合しないと「根腐れ」を起こしてしまいそう。

というのは多くの人が既に指摘していることで、日本にうまく馴染むスタイルが模索されている。


■ これからどうなるの?(勤務者目線)

ジョブ型が導入されたら、クビになるんじゃないかとドキドキしてる人もいれば、 チャンスが巡ってくるとワクワクしてる人もいそう。

これから社会に出る学生
まだ労働経験の少ない若手
そこそこ経験を積んだ30代
経営に携わる人も増えてくる40代
人生のキャリアの折り返し?の50代・・・・ と、各フェーズによって、そしてその中でも変化への積極性や今持っているスキルの専門性の高さなどなどで、見えてる景色は違いそう。

全員が一度に超ハッピーになれる制度なんてないと思うけど、それぞれ、がんばったらよくなるんだという希望が持てるような体制になるといいよね(社会人になってからの学習支援とか、失業したときのサポートとか)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?