あき

何者にもなれずに大学生から大学院生に

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何者にもなれずに大学生から大学院生に

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大人になった、と感じた日

ふと自分は大人になったと実感した時、とにかく嬉しかった。 二十歳になった時、自分が大人になったとは感じなかった。成人式に出ても自分が大人なんだとは感じなかった。所詮学生なんだ。 ただ、二十歳になった翌年の3月、たったひと時の間だけ私は大人になった、と感じた。 私が二十歳になった年、韓国に留学することになった。初めての海外生活、初めての一人暮らし、いや正確にはルームメイトとの共同生活だった。しかし、半年が過ぎたあたりで留学を中断せざるを得ない状況になった。理

    • 学問を修める、とは

       学問を修める、とは何だろうか。  自分の専攻として勉強しているものが、学問と呼ぶことができるのかすら怪しい。ずっと分からなかった。というより、最初はこれが学問だと思っていたが、途中から学問なのか分からなくなった。  大学1年生では教養に関する授業がメインだが、同じ学部の同期よりも先に専攻に関する勉強を開始した。私は「法」学部に入学したため、専攻と聞かれたら広義の「法学」ということになる。法学といっても、その分野は多岐にわたるが、大きく分けると「基礎法学」と「実定法学」に

      • 誰かが見ている

        「お天道様が見てる」 意味:「人間の悪事に対して、ほかの人間が誰も見ていなくても太陽はきちんと見ているのだから、どんな時でも悪事ははたらかぬべきだと説く語」(Weblio辞書から引用) この言葉は誰もが耳にしたことがあるはず。 お天道様、つまり神(ないし仏)の目からは逃れられない。 一方で、「神様はちゃんと見ているから大丈夫」と言う人もいる。つまり、誰も見ていなくても、神様はちゃんと見てくれているということ。 これは、特定の個人に伝えたかったこと。 私

        • 合唱団に入っていた頃の話

          大学に入学した頃、どこの大学でも見られるように、連日キャンパス内のあちこちでサークル・部活勧誘が行われていた。あからさまに新歓コンパやBBQというエサで新入生を釣ろうとする先輩、ご飯代を節約するために猫をかぶって釣られる新入生。少し異様だったが、新歓に参加するのが楽しく、興味本位でいろいろ見学した。 最終的には、複数のサークルに入り、そのうちの1つが合唱団だった。入団を決めたのは、何度も新歓練習に参加したから、そして元々中学や高校の時に合唱が好きだったからだ。

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        大人になった、と感じた日

          記憶のスイッチ

          「2008年9月13日」 この日付に心当たりのある人はいるだろうか。覚えている人がいるかわからないが、この日付が1人の言葉によって一時期多くの人を恐怖に陥れた。 2008年当時、日本のマスメディアで ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルース(Jucelino Nóbrega da Luz) というブラジル人が時々取り上げられていた。 彼は、2008年9月13日に愛知県岡崎市(おそらく)でM8.6の東海地震が起きると予言した。 私は当時まだ小学生だったが、学校

          記憶のスイッチ