連載エッセイ「弱い自分」第23回「あだ名が嫌いな人間」
自分はあだ名で呼ばれるのが嫌いな人間である。
これまで呼ばれたあだ名は数多く、そのほとんどが悪口やら嫌味っぽい感じに聞こえてなんか気に入らなかった。
小学校高学年の時からいじめを受けており、その時のあだ名は当時放送されていた飲料cmの中に出てくるヒーロー名「影薄」。
周りから影薄、影薄と呼ばれて、やめろと言ってもやめてくれなくて本当に嫌だった。
次に呼ばれたあだ名は「ダダ」。
ウルトラマンに出てくる怪獣。当時ウルトラマンのゲームのcmでダダが登場したのを機に同級生が「お前ダダに似てるな」と言われてダダになった。これも本当に嫌だった。
中学生になると卓球部に所属していた自分。しかし当時は分からなかったが周りからは問題児扱いされてここでもいじめを受けていた。
そしてついたあだ名は当時陸上男子ハンマー投げで優勝するのドーピングで失格となった「アヌシュ」。
なんでこのあだ名になったのか分からず、バカにした感じでアヌシュ、アヌシュと呼ばれていたので嫌な気持ちでいっぱいだった。
このように自分の中ではあだ名は嫌な印象しかなく、たとえいいあだ名だったとしてもバカにされているような気分になってしまい、あまり嬉しくない。
最近、交流会で出会った人から呼ばれているあだ名は「イラレ」。
一緒にボードゲームをやる時にあだ名をつけることになって自分は過去のこともあってなかなか自分のあだ名が思いつかなかった。そんな時に参加者の1人がイラストレーターということで「イラレ」と命名した。
正直、自分はあまり好きではなかった。なんか自分じゃない感じがして。でもせっかくつけてもらっているのに、嫌とは言えず今もこのあだ名は続いている。
でもこのあだ名で呼ばれるとなんか違和感を感じてしまい慣れていない。
自分は本当にあだ名が苦手な人間である。
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