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スポーツ栄養学でわたしが叶えたいこと

「あなたの将来やりたいことはなんですか」

図書館で予約していた、これからのキャリアを考える本が届く。人気の本は予約してから半年後くらいに届くので、予約した理由は忘れてしまっていることがほとんどだけれど、本なんて読む時の文脈は天気にもその日の腹具合にも左右されるので、気にしないで読む。

転職先はまだ決めていないものの、仕事を続けながら大学院生になることは決まっているので、本当は読まないでそのまま返そうかともおもったのだけれど、読んでよかった。

人生100年と考えると35-50歳くらいが、改めてこれからのキャリアを考える時期なのだそうだ。私も、そうして最初のキャリアの管理栄養士にスポーツ栄養学という要素を掛け合わせて、何がしたいのかなと考える。そう、小学生に聞くのと同じように、私たちも「自分の将来」を考えて良いと、人に聞いてもらったら思えた。

スポーツ栄養士の華は決して、活躍するプロスポーツ選手やチームの専属だけではない。かと言って、市民ランナーの皆さんのランニング面に特化した栄養指導がしたいというのとも少し違って、むしろ、生活の部分の栄養指導がしたい、ということに思い当たる。どうちがうのかというと…

走る人たちは、みんな走り続けていると、いいタイムが出したい、というところに辿り着くのかと思っていたら、必ずしもそうではないということを、思い出した。

久しぶりに会った友人と、たまたま走る話になり、彼女の方が上手で、毎日5-10キロ、年間2000キロ走っているという。大会に出る気は特にないそうだ。さすがにそれだけ走っていると、キロ5-6くらいのいいペースで走ってはいる(キロ5分半でサブ4だ)。ライブランというアプリで知り合った人たちと、そのアプリのセッションという有料機能(月1000円)で楽しんでいるのだそうだ。東京と神戸で私たちもなかなか一緒に走る機会はなさそうだけれど、それで一緒にセッションしようよ!と誘われた。

私も、いいタイムが出したいとは思うけれど、走ることによる脳へのよい影響などの方が気になることも確かだし、なにより走るのは楽しいのだ。子どもたちが、広い場所があればただ走り回っているだけで楽しそうなそれを思い出す。気持ちよく走ってると、興奮してくる。そして、じわじわと幸せな気持ちになる。ただ、その瞬間を享受する。大きな公園の高い木立の中を、何を憂うこともなく、風をきって、重力の反発を足底に受ける瞬間、地球に愛されていると……あ、盛り上がりすぎました。でも、そんな感じです。

走るのが楽しいから、気分が良くなるから、走る。それもひとつの欲望だ。走りたくて走りたくて仕方がない、一方で寒いし暗いしという小さなハードルが超えられない日もある。そんな感じで、ゆるく走り続ける。

私の周りは、なぜか走っている人が多い。いつも遊んでいる数人も、全員走る。近所の友達夫婦も、走る。私の専属トレーナーさんも走る。美容師さんも、アシスタントさんも、走る。走る話がみんな大好きだ。

走っても、走らなくても、いいのだけれど、今後、キャリアとして、管理栄養士、というだけだと、健康のための栄養指導?ふぅん…と思われても、スポーツ・運動をキーワードに掲げた栄養指導の方が「あらっ」と思ってくれる方が多いと思うのだ。自分にも、関係あるかも、と。

メタボがキーワードじゃ、自分も気づいてないふりしたくなるけど、スポーツ・運動がキーワードなら、走ってみたい、ウォーキングしてる、ハイキングなら行くのよ、登山は機会があればぜひ、という方々の心にポジティブにひっかかると思うのだ。

栄養指導自体の基本は、スポーツをしていてもしていなくても、変わらない。むしろ、走る直前、大会の日、大会中の水分補給、走った直後、などの話であれば、記事として上手にまとまっているものがインターネット上にたくさんある。そういった内容をうまく応用して、活用するためには、それら単体で今の食事に追加するのではなく、基礎を押さえて、それらはあくまで大会の御守り、のようなものだと自信をもてるようになれるような、指導ができれば最高だ。

その、土台となる身体づくり、歳を重ねても運動を続けられる健康の維持、についてより多くの方に、自分ごとだと思って、前向きな話だと思ってきいていただくのに、スポーツ・運動というキーワードを活かしていけるのではないか、と思う。

そう。私にとって、スポーツ栄養学とは、より多くの方に栄養指導させていただくための、アンテナキーワード、だったのだ。

たった半歩踏み込み方を変えただけで、私が自分のやりたいと思っていることへのアプローチが変わって、より自分に引き寄せられるようになった。

ラジオで高校野球が変わってきているという話をしていて、ダルビッシュ選手などを輩出している、名門東北高校が、元巨人の佐藤洋監督を迎えて、自主性を育んだ指導で、今までの厳しい指導と少し違う風であると。

その話をしていたパーソナリティが、自分たちの時代は、無理にでも食って身体大きくしろ、もしくは食うな、とか水飲むなとか、という時代でしたよね、とちらと話していて、スポーツ栄養学も効率的に正しく活用されて、無理のないように、求める体づくりができるようになったら、もっと競技に集中できる。

スポーツ栄養学を専門にしたい、と考えるようになってから、私はスポーツの選手だけでなく指導者の方に目が行くようになった。アンテナが増えると、無駄な時間が減る。

40にして惑っていますが、人生100歳時代。
やりたいことはこれから。

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