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片桐チハル
2018年3月18日 23:27
夕飯はなにがいいかと尋ねたら、シチューがいいなと返ってきた。彼のいうシチューは具がごろごろと入ったホワイトシチューで、大きなボウルにたっぷりとよそって、それだけを黙々と何杯も食べる。「ごはんとか、パンとか、いらないの」と聞くと、「だって、シチューって小麦粉だし」と彼はいう。変わらない答えに胸がちくちくと痛んだ。彼とは、かつて住んでいた部屋のすぐそばのコンビニエンスストアで知り合った。再会した