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絵本という物語の短歌

プロポーズお受けしますわ その指輪絵本の中で見つけたのでしょ


青空にミルクこぼせばターコイズ産まれることは知っていました


里帰りするのですよね 色褪せた絵本にミルクこぼしたの 誰?


 「絵本」というタイトルの物語を書いたことがある。もう半世紀近く前のことだ。

 小学校3年生(9歳)のとき、理科のノートにイラスト付きで書いたもの。

 理科のノートって、上半分が実験の図とかを描けるようになっていて、下半分が普通のノートだったから、こういった創作にはピッタリだった。私は勉強もせず、物語ばかりつくる少女だった。

 その作品はもう残っていないのだが、ざっくり説明すると、絵本の青空部分にうっかりミルクをこぼしたら、その本の中からターコイズの指輪と、水色の服を着た王子様が現れた・・・みたいな?(笑)

 その王子様と主人公は結婚して、子どももできたりするんだけど、その子どもが絵本の秘密を知ってしまい、絵本にミルクをぶちまけまくって色褪せてボロボロになってしまう・・・という謎のファンタジー作品だった。

 9歳の私・・・何を考えていたのやら。このときすでに「経帷子」(きょうかたびら)なんて言葉も使いこなして屍人ファンタジー的なものも書いていたし。

 その2年後「将来の夢は、安楽死です!」と作文に書いて、学校の先生や母親を恐怖のズンドコに陥れたこともあるのだが、58歳の今もわりと元気で、物語は書かなくなったけど、短歌をつくって遊んでいる。

 タイムマシンがあったら、当時の作品をこっそりお持ち帰りしたいなぁ。

 9歳であれだけ書けてたら、天才少女だと思うんだよなぁ。

 時の流れは残酷だ。あれがもう、半世紀も前のことだなんて!(笑)

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