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料理下手の雑メシ@マニラ フィリピンで漬けものをつくる

フィリピンにいると、ときどき発作的に生野菜をもりもり食べたくなる。
日本の高原レタスをまるかじりしたい。

オクラやにがうり、カンコン、サヨーテ。栄養満点といわれるマルンガイ(モリンガ)、アルグバティという少し粘り気のある葉物など、フィリピンにもたーくさんの種類のおいしい野菜がある。
こちらでは煮たり焼いたりして食べることが多い。

大好きなアルグバティ。日本でツルムラサキというんですね

ただ、外食などをすると、どうしても野菜不足になりがちだ。
それだけでなく、以前、国際協力機構(JICA)の方と話していて、フィリピンの人は野菜の摂取量が少ないと聞いたことがあった。

あの国では5倍以上食べる

フィリピン政府のサイトを見ると、国連の食糧農業機関(FAO)が推奨する一日の野菜消費量が400グラムなのに対し、フィリピン人はその3分の1しか食べていないという。

実際にFAOの国別データ(2019年)を見てみるとおもしろい。
国民一人当たりの野菜等の年間の供給量はフィリピンは57.9キロだ。

一番多いのは中国大陸で335.73キロと、フィリピンの5倍以上の量をとっている。バルカン半島のクロアチアやアルバニアも210キロ以上食べていて上位にいる。野菜をとる食生活が根づいているのだろう。

アジアの他の国ではラオスが196キロ、ベトナムが167キロ、韓国が165.7キロなど。日本は78.22キロで、ベトナムや韓国の半分しか食べていない。アメリカは65.98キロ、イギリスは55.93キロという、フィリピンも日本も、アジアの仲間よりこちらに近い感じだろうか…。

フィリピンの食事は、特に外食をすると茶色い肉料理がどうしても目立つ。日本だとここに、色合いのキュウリやネギがあるかな、形ばかりでもミニサラダがつくかな、というところにつかない。

おいしそうなごちそう。でも野菜は少なめ

フィリピンの知人に聞くと「野菜は値段が高くて、肉の方が安いからだ」と言われる。

野菜の個性も違う?

スーパーなどで見ると、白菜やキャベツなどの葉もの野菜は、日本に比べて小さいものが多い。暑いなかでも適温ですばやく食材を運ぶコールドチェーンがうまくいかないのか、品種のちがいなのか、台風などの気候の影響もあるのかもしれない。

ミニチュアのような白菜

私は外食が続くと、野菜不足か食べ過ぎのせいか、口の端が切れる。
肉をたくさん買って料理するほうが大変なので、自分の部屋にいるときは主に野菜をスープにしたり炒めたりして食べている。

日本サイズの特大キャベツはなんと約770円。たっか!

そんな折、こまごまと野菜を食べるためのヒントをもらった。

ひ孫もいるお年の沖縄出身の女性がつくった「漬けもの」を味見させてもらったのだ。これがおいしい!

ぬか漬けではなく、いわゆるピクルスのような作り方だ。
「味はみないからよくわからん。足りないなと思うものを自分で足してね」
と言われたけれど、いくつでも食べてしまいそう。

日本でよく使う野菜はフィリピンでもよく使われる。でも料理をする人にいわせると、日本のものと硬さが違ったり、煮えるまでの早さが違っていたりするそうだ。育った場所がちがえば、野菜の個性もちがうのだ。

例えばなす。
フィリピンにはトルタンタロン(下はレシピサイト)という、皮をむいた焼きなすの卵焼きがあって、これが本当においしい!!のだが、日本に暮らすフィリピンの人によると、「日本のなすだと同じように作れない」という。そうなんだ。

また、フィリピン在住の日本の人に聞くと、フィリピンの大根は日本風のおでんや煮物にすると、「なにか微妙に違う…」と感じるという。

でも漬けものにはぴったりだ。

漬けもの(ピクルス)のつくりかた:

1.まず大根を半分に切って、半日ほど干す。

干すのも雑、ハンガー利用

2.大根に塩をまぶして、しばらく置いておく。

すがはいってるけどモウマンタイ

3.塩をしぼって大根を切る。お酢や砂糖、好みでニンニクなどを入れた容器に漬ける。

こしょう粒も入れてみた。煮沸ビンに入れるのが衛生的でしょうね

おわり。

これだけかい!
すみません、おおまかな要点しか覚えておらず、いい加減……。

独自のアレンジを加えることが好き(そして失敗する)な私は、大根に人参も加えることにした。

フィリピンの人参はとても硬い。
部屋にある切れない包丁で切ろうとすると硬すぎて、
木こりのように「カーン!!」と狭い部屋にこだまがひびく。

ヘイヘイホウといいながら、切って入れました。

翌日食べたら、ごはんの付け合わせにぴったり。
ニガウリでもうまくできました。きょうはセロリで作ってみる。トマトやタマネギもいいでしょう。何か食べたいときやおつまみがほしいときに、おつけものがあるとスナックを開けずにすむようにもなりますね。

フィリピンの白菜を切ったら、うにうにした虫が2匹も出てきたことがありましたが、虫さんも食べるほど甘くておいしい。これを切ってビニールで塩ともんで浅漬けを作ったりもします。

浅漬けはさらに簡単。わかめが…

海外渡航者のマスト品「塩こんぶ」などを持っていたら最高だったな。
ないので手元にある「リケンのわかめスープ」をササッと入れました。
ごま油をたらしたら、さらにおいしいと思う。

冒頭の写真は韓国産のクレソンのサラダです。青いマンゴーやパパイヤもおいしい。下手くそでも、そこで手に入る食材で雑メシを楽しみたいと思います。


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