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腰が90°曲がったおばあちゃんの腰は伸びる??


以前、整体の先生が、いろいろな患者さんの症例についてお話ししてくださる機会があり、その中でも腰が90°くらいに曲がってしまったおばあちゃんの整体の話がとても興味深かった。

私はいつもダンスやピラティスのクラスで良い姿勢の大切さを話すようにしているので、そのおばあちゃんの姿勢はまっすぐになるものなのだろうか???
と疑問に思い、その先生に質問してみた。「そのおばあちゃんの背中や腰はまっすぐになるんですか?」と…

90°腰の曲がったおばあちゃんの腰と背中はまっすぐになるのか?

私の質問に対して、その先生は、
「体操や整体で少しは良くなりますが、完全には難しいですね。」と言って、以前先生のところに通われていた90歳くらいのそのおばあちゃんの話をしてくれた。

先生はそのおばちゃんの様子を
「腰が90度くらい曲がっていて、私の方を見るときも、下から上を見上げるような感じでした。そんな姿勢だからかいつもウエストのあたりにあせもができるって言ってました。」

腰が90°曲がっておばあちゃんのイメージ

続けて先生は
「このおばあちゃん、もし仰向けになったらこうなると思うでしょ?」と

背中がお椀状になってしまうイメージを描いてくれました。(この時ちょっと笑ってしまったが)

ベットに寝ても背中と腰が曲がったまま??

先生はまた続けて
「でも違うんです。仰向けになると背中も真っ直ぐに伸びるし、膝も伸びるんですよ。私も『おばあちゃん。仰向けになるのが無理なら、横向きになって寝ていいですよ』って言ったんですが、おばあちゃんは『仰向きになれますよ』と言って、仰向けに寝たんですよ…。腰がすごく痛いって言って通ってくれてたんですけどね。」

先生も、おばあちゃんのその様子にちょっとびっくりしたようだった。

体幹を鍛えて姿勢改善を!
このおばあちゃんの例は極端だが、結局、体幹の筋力(腹筋と背筋)がなくて腰と背骨を真っ直ぐに支えられないのが原因で
もしかしたら、脊柱管狭窄症などの症状を患っているかもしれない例だろう。
4つ足歩行から2足歩行を始めた人間は、重い頭を支えるため(頭は約5kgあると言われている)
頭の重みを真っ直ぐに落とせるような姿勢でないと、体の別の部分に負担がきてしまう。
例えば、腰や、肩などをススキの穂のように、前に落としてしまうと、その部分に負担がきてしまうのだ。

頭の重みを支えられなくて腰を痛めるおばあちゃんと
穂の重みに耐えられずに茎が折れそうになるススキ

 頭を支えられる真っ直ぐな姿勢とは

真っ直ぐな正しい姿勢

重い頭を支えられる姿勢とは上の図のように
横から見て上から
耳の中心ー肩の中心ー腰の中心ー膝の中心ー土踏まずの中心

前から見て
鼻ー胸の中心ーおへそー両脚の中心

この2つの線が一直線になっていると頭の重心が支えられる。
頭を支える体幹や全身の筋肉も必要だが…

さらに言えば、両目の高さ、肩の高さ、腰骨の高さ、膝の位置、足首の位置も左右そろっていれば、バランスの取れた姿勢といえる。

姿勢をよくする体幹トレーニング:ショルダーブリッジ

最後に姿勢を良くするための体幹トレーニングとしてショルダーブリッジをがある。
やり方は下記の写真のように
マットの上に仰向けになり
腰を上げてキープ(20秒くらい)する方法だ。

ショルダーブリッジ

下の動画では、ピラティスエクササイズの中でショルダーブリッジをやっています。(再生するとショルダーブリッジから再生されます)

細かいやり方は下のブログでも書いているので、リンクを参考までに

まとめ

誰でも歳をとっていくが、ご紹介したおばあちゃんのように、歳をとったらあんなに腰が曲がってしまうのだろうか?
と思う方も多いのではないだろうか?
私もその一人なのだが、腰が曲がりすぎたり、深刻な症状になってしまわないように、姿勢を良くして、体幹や全身を整える運動をしておくことは、大切なのだと思った。

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