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アカツキのカルチャーチームが運営する3つの場と、最重要施策カルチャーオンボーディング

サッカーW杯!歴史的勝利にわいていますね!目をこすりながら出勤している方も多いかとは思います。私も眠たいです。アカツキの人事アドベントカレンダー2022のDay2も、前日に続き、カルチャー推進を担当している小能よりお届けできればとおもいます!

▼今回のテーマ カルチャーチームが推進する最重要

組織にとって緊急ではないが重要なことの一つに「企業文化」があります。カルチャーが大事、という言葉は、ところどころ見られるようになってきましたね。

どれだけ素晴らしい戦略を描いても、それを実行するのは、つまるところ人。

「仕事に対して、組織に対して、そこで働く人が、どれだけ本質的なことに集中し、どれだけ建設的に取り組んでいるか」は、働く場を選ぶ上で、重要な要素の一つになる人は多いのではないでしょうか。

アカツキでは、社員数も数百人規模になってまいりましたが、良質なカルチャーが育まれるよう、規模や性質に合わせた形で、しっかりと推進していきたいと考えています。

今日はカルチャーチームが2022年に運営してきた具体施策について、少し触れたいと思います。

カルチャー運用の考え方(前回記事のおさらい)

・「その集団が願う未来」を実現できるよう、「独自の価値観」を大切にして、「チームに投資」する行為そのものを、文化推進活動とする

・文化を構成するミッションやバリュー、理念や行動指針などは、定義:実践で50:50。言葉として美しく存在するだけでは効果に現れない。実践され、日常を好転させてこそ、インパクトを発揮しだす。

・文化推進は2階建てで考える。2階部分は、大事にすればするほど、成果に直結するもの。一方、それだけでは中長期的に組織が成立しない要素もある。事業最適だけではなく、より大きな視点をもって健全につながれるよう、グループ共通で人・組織に投資する。成果に直線的ではないけど、関わる人の幸せや、組織の成功につながる共通の部分を1階部分としておく。

・理解して終わりにならないためにも、プラットフォーム・コンテンツ・コミュニティで考える。プラットフォーム(=場)に、一人ひとりがコンテンツを載せて共鳴しあう事で、大切にしたいことを大切にし続ける。そこに熱をもって取り組めるコミュニティが日常的に存在することがもっと大事。

およそ上記のようなことを書いていました。これだけの事を言いたいのにつらつらと6000字書いてしまい、とても反省です。

https://note.com/akatsuki_hr/n/n38bc90d636aa

今日は、実際にチームとして運営している3つの場、そして最重要としている施策について紹介します。

場1 アカツキグループ月次共有会/年次総会

グループに属する正社員全員が月1回1時間集い、企業の全体性を共有するための場です。新メンバーの紹介や、今月おきた嬉しいニュースの共有、大きな流れや根底で大事にしたいことを捉える上でのトークライブセッションなどを開催しています。

現在は、リアルもリモートも含めたハイブリットワークの形式をとっているため、参加はzoom or オフィスのどちらかを選択することができます。ざっくり、1割から2割程度が、リアル会場より参加しています。

配信は、社内有志20名程度により運営されており、開始が近づくと生放送現場が着々と組み立てられます。毎月Good/More/Tryを洗い出し、振りかえっています。配信の安定性や準備・撤収スピードも解を重ねるごとに練り込まれてきました。

安定運用モードにはいってきたため、場1回あたりの効果性を追求するタイミングになってきました。終了後1時間ほどのアフタータイムについても、新メンバーが既存メンバーと交われる場として機能するよう、いくつかの取り組みをスタートしています。

また年1回は、拡張版で年次総会として運用。全体の経営方針など、社内むけに具体的に共有する場としています。

半分近くの時間は「わかちあい」にあてられます。方針を聞いて終わりではなく、一人ひとりがチームのメンバーと意見交換し、自分なりの解釈や感情変化などを共有する時間を設けています。

消化しきれない疑問があればコミュニケーションボードを通じて、登壇者に届けられ、双方向のやりとりに発展するようにもなっています。

「自立・自律して働こう」「主体性をもて」と呼びかけても、考えるきっかけとなる情報がなければ、自分の頭で考えることもできません。まずは全体性を把握することや、丁寧に理解・解釈しあう場が一人ひとりの主体性を育むと信じ、多くの情報を公開する経営スタイルをとっています。

場2 社内コミュニケーションアプリ「アカモバ」

正社員と契約社員(+上長の承認を得た方)に限定して配信される、社内コミュニケーションアプリです。グループ会社「CRAYON」が運営する、アーティスト向け公式サイトをノーコードでつくれるシステムを活用し、社内むけに運用しています。

アカツキに長期的に関わる方に参加者を限定しているため、一定の安心感の上で情報発信をすることができます。リモートワークありきの中でカルチャーを育むデジタルインフラとして機能するよう、2022年より運営しています。

DL数やアクティブユーザー数は基礎指標として重要ですが、ゴールにはなりえません。その先にあるものとして、しっかりとビジネス成長の原動力となりえているか、定性情報も集めながら、こちらも3ヶ月に一度振り返り運営しています。

アプリのコンテンツとしては、新メンバー10問10答や、誕生日情報、メンバーおすすめ図書の紹介といった運営からの発信だけでなく「アカモバ編集員」と呼ばれる、各チームのPR大使からも発信がなされます。毎月5-10件ほど、各チームの最新の取り組みやカジュアルな近況・雑感の発信がなされています。

運用開始から1年ほどで、トータル100を超えるコンテンツが搭載されました。

ゲーム運営になぞらえまして、「ハーフアニバーサリーキャンペーン」を開催したりもしました。

グループ共通の推薦図書が一つ追加されたことの認知向上キャンペーンとして、オリジナルグッズがあたるリアルガラポン施策を企画したりもしています。サブ効果ですが、確率数%のオリジナルグッズが当選したときなど、オフィスの活気にも少なからず貢献できて嬉しい限りです。

場3 周年祭/社内FES

アカツキにとっての祭りは、エンタメ会社として、面白いものをゼロからつくって、届ける喜びを感じ合う場であり、OFFを通じて、人と人としてつながる場所でした。熱量MAXにほとばしる毎年の恒例行事だったのですが、数年間の休止となっていました。
今年は、社内ラウンジスペースをメイン拠点として、夏祭りテイストで、zoom視聴も絡めながら小さく再開することになりました。

予算も半分以下に抑え、慎ましめな開催になりましたが、それでも出展が20ほど催され、愛着や、つくる喜び、楽しい思い出などに、プラスに作用していることも確認できました。何より、創り手に回った側の数十名が特に満たされていて、運営としてはとてもうれしく思います。

持ち味を発揮したり、思い出や喜びをわかちあえるコミュニティがあることは、リモートワークが普及してきた今、改めて見つめ直されている価値の一つになっている実感があります。

オフコミュニケーションの機会は、短期的・合理的には削減の対象になりやすいですが、刻々と変化する現代において挑戦・学習を重ねる人の、心の資本になりえるもの。

日本企業における「熱意ある社員6%」「やる気のない社員70%」というギャラップ社の調査結果が、2017年の日経新聞にも掲載されています。2020年の別調査でも、日本のエンゲージメントは、最下位という結果もでていました。

リモートワークもあいまって、「自分さえ良ければいい」の風潮は増しがちですが、その時代でも熱意をもって生きる人は存在しています。

カルチャーへの投資が、熱意ある人材を惹き寄せ、学習や健全な協力を促し、戦略の実行速度を早める。組織の強み獲得、事業成果に加速度的に貢献できるようになっていく。

グループ各社現場で、顧客との最前線で取り組む挑戦や学習の機会とあわせて、報酬・成長・つながりのバランスのよい、健全なカルチャーを育む。そうした積み重ねにより、今後も熱意ある人が集う場所であれるといいなと切に願います。

基本的には成果に出るまでに数年かかるものですが、グループ内各社・各チームの理解の上で、年間100名を超える有志の方々と様々な活動をご一緒できています。

グループ全体的に、挑戦が必要なフェーズですが、「学び」「エンタメ(遊び)」「発信」「貢献」など、人と人がつながり熱量・応援を生み出す、多様なコミュニティをグループ横断で育むことに、2023年はより特化していきたいと考えます。

最重要施策「カルチャーオンボーディング」

はてさて、困ったものです。またもや文字量が多くなってしまいました。
もう少しだけお付き合いください。

3つの場の運営や、そのベースとなるコミュニティづくりを大事にすると言っておきながら、最後の最後まで削減してはならないとする最重要施策が別途存在します

それは新メンバーの文化適応支援「カルチャーオンボーディング」です。

成長期ベンチャーには悩ましい問題がやってきます。「気がつけば入社◯年以内の社員で半数以上が構成されている」「素晴らしい経歴の人が加わったのにうまく適応・活躍できていない」「新旧メンバーが気を遣いあい、全体の熱量が薄まって来ている気がする・・」人が増えるたびに数々の問題が発生します。

カルチャーの背景や重視する考え方を理解し、自走を支援するための施策として、特に2018年頃から重点施策として、リニューアルを重ねながら取り組んできました。現在は、およそ60分×週1のペースで、計6回のプログラムにしています。

組織文化を運用する上で全員が知っておきたい共通言語が頻出する推薦図書4冊について、「全く読まなくてもOKな60分の読書会」を重ねた後に、アカツキの文化を支える概念や共通言語、その運用の意図について紹介するパッケージになっています。

・社会人になりこのような研修を受けることは初めてだったが会社としての文化、価値観を知ることができるいい機会だった。この研修を通じて同期のメンバーとも交流を深められ、他の職種やチームとの繋がりができた。

・企業のミッションを決めるだけではなく、実際に実行したり浸透させるための取り組みがとても大事なことなのだいうことを学べました。またアカツキの大事にしている価値観を改めて感じられたのでよかったです。

・難しい話も多かったですが、意識はしていたが言葉にならない考え方がたくさんありびっくりしました。 リモート環境でも、最低限の共通理解として、とても重要になりそうなお話ばかりでした!

・4つの書籍の内容を経由する中で、アカツキの人・組織としてどうありたいか、自分の言葉でアウトプットする体験が出来たこともあり、最終回の内容の共感度合いが大きくなったように感じました。アカツキのメンバーの共通認識が持てているという前提があるだけに、安心して仕事を進められるし、FBも受け入れられると思います。

・リモートであっても少人数で分かち合いをすることで、回を重ねるごとに、同期入社の皆さんや小能さんに対して親近感を持てたのが、個人的にとても良かったです!
・アカツキオンボーディングの要として、類をみない研鑽と蓄積、変化を恐れない点は強みだと考えます

本のエッセンスをつまみとして、新メンバーがこれまでの人生や前職で体験してきたことを語る時間が多くあるため、価値観レベルで話し合える中途同期ができる意味でも価値を感じていただいています。

これらの活動の投資対効果をどう見るか

「目に見えないものに投資する」といっても、その言葉に甘えて、全く採算とれないものを盲目的に続けるのも、また違うと考えています。カルチャーを運用したけっか生み出される状態に、どれだけの価値があるのか。専任チームを置くということは少なくとも年数百万円〜千万円は投資することになります。追加でメンバー拡充する場合も、何に価値を見出して、年間いくらで投資するのか、丁寧にすりあわせる必要があります。

入社してから適応・活躍するまでのスピードをあげたり、50%コミットだった人が100%コミットするようになったり、共通言語が良質に存在することで創造的な仕事をする上でのコミュニケーションコストがさがったり、毎日蓄積される組織的な学習機会を促したり。あるいは全体施策へのフォロワーシップが働いたり。文化は多くのものに作用します。

カルチャーオンボーディングについては、願わぬ早期退職者でることによる採用コストや教育コスト、など比較的計算しやすい要素も多いです。

本当に価値があることは別にあると考えています、妥当性がある計算がしやすい領域だと思いますので、ぜひ検討してみてください。この考え方はまたどこかで1本書きたいと思います。

目に見えないものへの投資が、中長期的に他社が真似できない強みとなるよう、想いを持ってくださる人たちと一緒に、来年もせっせこと場を耕していきたいと思います。

以上、2022年時点における、カルチャー推進担当の考え方および施策について2本にわたりまとめました。2つあわせると1万字になってしまいましたが、、汗 最後まで読んでいただきありがとうございます。

明日以降も、様々なメンバーが25日にわたり、アカツキでの取り組みや仕事や雑感など、きままに発信いたしますので、ぜひぜひ、noteのマガジンを、ポチッと登録いただけますと幸いです。

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