見出し画像

【TCG制作記2】自作カードゲームの案出し

前回の記事、【TCG制作記1】は自己紹介の記事となりましたが、今回はTCG制作までの実際の流れを記していきたいと思います。

■【ルール制作の始まり-できるだけシンプルなルールにしたい】
まず最初にTCG(トレーディングカードゲーム)ということで、やっぱり【ルール制作】からかなと思い、考え始めました。
ルール制作の方針として【シンプル】【手軽】【短時間】というワードを軸にしました。

TCGの弱点の一つは何よりその複雑性からくる【とっつきにくさ】だと個人的には思っています。
元々TCGが好きな人はそれも面白さの一つに感じると思うんですが、TCGに馴染みのない人からすると躊躇する理由になりうると思います。
ルールを覚える事も、カードを集める事も、デッキを組む事も、初心者にとっては大変な作業です。
これはTCGに限りませんが、どれだけ面白くても面白さを実感できるまでの道のりが長いと人はすぐに離れてしまいます。
人が事にハマるステップとして、早い段階で何かしらの良い体験が一つでも得られるかが大きいと思います。

なので、とにかく一回気軽に遊べて面白さの一端を感じてもらえるようなシンプルなゲームにしたいと思いました。
まぁ、そもそも自分がそんなに複雑なゲームを作ったり考えたりするのができないって事もありますが…。


■【ルール制作-使用するカードの枚数はできるだけ減らしたい】
以上を踏まえて、まずは使用するカード枚数をできるだけ削ぎ落したいと思いました。
最初に【少ないカード枚数で遊べるようにしたい】という気持ちが強かったので、ルール作りもそこから出発しています。
商業のTCGですと利益も追求していかなければならないので、【デッキは40~60枚】【同じカードはデッキに4枚まで】と大量のカードを必要にせざるを得ないのだと思いますが、その辺りの制約を無視できるのが個人制作の強みですね。

最初になんとなく5枚のカードを使うというのが頭に浮かんだので、とりあえずそれをベースにルール作りがスタートしました。
相手のカードと戦闘する感じのゲームにしたかったため、TCGのセオリー通り【戦闘力的なもの】を付ける事にしました。
数字の桁が大きいほうが派手に見えると思うんですが、「年だし計算がしんどそう」という悲しい理由でシンプルな【1桁】の数字で【戦闘力的なもの】を付ける事にしました。
最初に5枚のカードを使うと決めていたので、とりあえず単純に【1~5】までの【戦闘力】を持ったカードを使って遊ぶ感じにしようと仮決定しました。
そうすると「じゃあ5枚とも全部戦闘力5のカードでいいじゃん」となりますので、【1~5までの戦闘力のカードを必ず1枚ずつ使う】という、ルールでデッキの作り方を縛るというのはどうだろう?という事を思いつき、【1~5までの戦闘力を持ったカードを1枚ずつ入れ、計5枚で一つのデッキ】として遊ぶ、という大まかな骨組みができました。

そして実際に出来上がったルールは、お互いに【5枚の手札からカードを1枚選び裏のままセット】し、同時にオープン、単純に【カードに書かれている数字が大きいほうが勝つ】、という非常にシンプルなものです。
シンプルながら【お互いにデッキの構成は1~5までのカード1枚ずつ】と決まっているので、相手の残りの持ち札が常に把握でき、次に何を使ってくるか?という読み合いが生じます。
しかしそれだけだとあまりにもシンプル過ぎて「そもそもジャンケンのほうが手軽でいいんじゃないか?」と思ったので、個々の【戦闘力1~5】までのカードに【特殊な能力】をつけてみたり、【戦闘に使用するカードを強化するカード】を追加してみたりと、様々な小細工を追加しました。

調整の結果、今作が1ゲームに使用する一人分のカードは計【12枚】となりました。

ゲームに使用するカードや詳しいルールについては次回の【TCG制作記3】でご紹介させていただくつもりですが、結果的にはジャンケンよりは遊ぶ意味ができたのではないか、と…。
初心者にとっては始めやすく、TCG経験者にとっては手軽に読み合いを楽しめる、いい塩梅にできたのではないかなと思っています。
「ジャンケンでいいじゃん」をとりあえずクリアできれば、存在価値はきっとある、という志の低さがメンタルケアに役立っていますね。
まずはジャンケンを超えたい。ジャンケンは凄いです。

ちなみに現在はα版のカードも制作し終えて実際にテストプレイまで漕ぎつけていますが、1ゲームのプレイ時間は平均して7~10分程度です。
カードの能力を確認しながらで10分、ある程度ゲームに慣れてからは7分くらいでした。
【手軽】【短時間】の感覚は人によって様々だと思いますが、プレイ時間に関してはそれらの範疇で収めることができたかな、と個人的に思い込んでいます。

今作への制作のモチベーションとしては、【面白くて個性的なゲームを作りたい】というより【メインで遊んでいるTCGの息抜きに遊べるような、短い時間で手軽に遊べるTCGを作りたい】という気持ちが強いです。
勿論面白くて個性的なゲームが作れたらそれに越した事はありませんが。ザ・弱気。


ゲームに実際に使用する【カードの種類の紹介】【ルール説明は】、次回【TCG制作記3】でご紹介させていただきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?