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ぼくとミャオンと不思議を売るお店【連載小説】

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少年と子猫が織りなすW視点のほんわかファンタジー。 加筆改訂版の1巻を文庫本化してイベントなどで販売中です。(通販準備中) 絵:山本まるみさん
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記事一覧

ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第1章1話

※全文無料でお読みいただけますが、作品を気に入っていただけたら、励ましの「投げ銭」をいただけますと、作者が喜びます!

第1章 トモダチは猫※登場キャラクター紹介ページはこちら※

1話 ちっくたっく、ちっくたっく……。

 ぼくはさっきから黒板の上にある時計とにらめっこをしている。 あと少し。あと少しで四時。
 あの時計はチャイムの鳴るタイミングよりも一分くらい遅いから、まだ五分もある。
 もっ

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第1章2話

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第1章 トモダチは猫※登場キャラクター紹介ページはこちら※

2話 ミャオン! お願い、遠くへ行かないで!
 ぼくは必死に祈りながら、玄関を飛び出した。
 きょろきょろとあたりを見回す。
 ミャオンの姿はどこにもない。
 どこへいっちゃったんだろう? とにかく探さなきゃ!
 ぼくは数歩走り出して

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第1章3話

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1章 トモダチは猫※登場キャラクター紹介ページはこちら※

3話 『不可思議本舗』の引き戸はとても重たくて、片手では開けられなかった。
 引き手に両手をかけて、足もしっかり踏ん張って、まるで綱引きでもするみたいに「えいっ!」と力をこめる。そうしてようやくガタガタタンとお店の戸は開いた。
 やっ

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第1章4話

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1章 トモダチは猫※登場キャラクター紹介ページはこちら※

4話 ミャオンがこのお店に来たってことは、まだ近くにいるかもしれないよね。
 ぼくはあたりをきょろきょろと見回した。
 店長は自信たっぷりに「帰る」って言ってたけど、外は危険でいっぱいだから、絶対に安全だっていう

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第1章5話

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1章 トモダチは猫※登場キャラクター紹介ページはこちら※

5話 カリカリフードが公園の広場にばーっとまかれる。まるで雨みたいだ。
 すると、まわりの空気が変わった。
 たくさんの猫たちがあちらこちらから飛ぶようにやってきて、ごはんを食べ始めたから。
 遊んでいた子たちは、遊具のところで

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第2章1話

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2章 猫はトモダチ※登場キャラクター紹介ページはこちら※

1話 あったかいおひさまの光に包まれて、私は大きなあくびを一つ。それから、
「あ〜あ、たいくつぅぅ……」と、ぽろりとつぶやいた。
 ひなたぼっこは大好き。まぶしい光が身体をピカピカに洗ってくれる。
 だけど、この時間帯はちょ

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第2章2話

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2章 猫はトモダチ※登場キャラクター紹介ページはこちら※

2話 お庭に出るのは、これが初めて。
 そっと踏んだ地面はざらざらしていて、びっくりしちゃった。家の中はツルツル、すべすべ、もこもこだから。
「『オダイキン』は持ってきた?」
「あ!」
 クロエさんに聞かれて思いだした。そう

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第2章3話

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第2章 猫はトモダチ※登場キャラクター紹介ページはこちら※

3話 人間のおばあさんは私をたっぷり10数える間、眺め回すと、ようやく「……新顔かい」って言った。相変わらず眉間にはしわがよってる。
「うん! 新しいお客さん、連れてきたよ」
 グレースは慣れた様子で店

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第2章4話

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第2章 猫はトモダチ※登場キャラクター紹介ページはこちら※

4話

 ああ――私、本当に人間になっちゃったんだ。それも、なぜか男の子に。 お店の曇りガラスに写る自分を見て、再確認。
 『不可思議本舗』で買った『カミカミ』を食べたから。
 困っている陽太を助けた

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第2章5話

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第2章 猫はトモダチ※登場キャラクター紹介ページはこちら※

5話 うわあ、すごい! すごぉい!
 カリカリが雨になって降ってくるよ、陽太!
 香ばしい匂いが、辺りいっぱいに広がっていく。カツオにマグロ、それからチキン味! なんておいしそう……。
 私は目の前で繰り広げられる

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第3章1話

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第3章 とおせんぼ※登場キャラクター紹介ページはこちらから※

1話 出窓、よし。庭へ続く窓もOK。カギはばっちりかかっている。
 念には念を入れて、両方のストッパーもかけておいて、と。
 ……うん、これで安心!
 ミャオンが家を抜け出した日から、ぼくは登校する前に、部屋の戸締まりチェックをき

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第3章2話

※全文無料でお読みいだだけます。もし気に入っていただけたなら、励ましの「投げ銭」をしていただければと…!m(_ _)m

第3章 とおせんぼ※登場キャラクター紹介ページはこちら※

2話「お、おはよう」
 朝の挨拶は大事だよね。ぼくは自分に言い聞かせながら、笑いかけた。
「……おはよう……」
 芽雨さんは不思議そうにぼくを見て「なんで今日はこっちの道なの?」って聞いてきた。
「ちょっと色々あって」

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第3章3話

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第3章 とおせんぼ※登場キャラクター紹介ページはこちらから※

3話 ぼくは膝の上でゴロゴロ喉を鳴らしているミャオンに今朝の出来事を話した。
「そしたらさ、芽雨さん、黙ったんだよ! それまでうるさいくらいにからかってきた子たちも!」
 本当、あれは気持ちよかったな。すかっ

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ぼくとミャオンと不思議を売るお店 第3章4話

※全文無料でお楽しみいただけます。気に入っていただけたら、励ましの「投げ銭」をお願いします! 作者が小躍りします。

第3章 とおせんぼ※登場キャラクター紹介ページはこちらです※

4話 友達の家へ遊びに行く時に使う細い路地。そこは車が通るほどの幅はないけど、まっすぐ行くと広い道に出られる安全で便利な道だから、近所の人も結構使うんだよね。で、『不可思議……』なんちゃらってお店はその真ん中あたりにあ

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