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KEI's Craftと短編ミステリの時間④

短編ミステリ×キャンドルの作品展は、仙台にあります、「カフェ・モンサンルー」さんにて開催されました。
当時は、カフェ内に小さなギャラリースペースが併設されていて、私はそちらで何度も、キャンドルの展示や灯りのイベントを開かせていただいたものです。
キャンドルの灯りが映える、本当にステキな空間でした。

それでは作品紹介、まずは、ミステリの女王・アガサ・クリスティーの2つの短編です。

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「 ネメアの谷のライオン 」
(アガサ・クリスティー/高橋 豊 訳
クリスティー短篇集1『ヘラクレスの冒険』 (ハヤカワ文庫)より)
                       
原題: The Nemean Lion
from THE LABOURS OF HERCULES
by Agatha Christie, 1947

◇ キャンドル作品名: 「 Monsieur , 」

名探偵エルキュール・ポアロの名前が、ギリシャ・ローマ神話の英雄
「ヘラクレス」から名づけられているというだけで、その姿とのギャップに 何だか笑ってしまいます。

ポアロは、時に世界を駆け巡り、難解な犯罪、凶悪な犯人にも向きあいますが、この「ヘラクレスの冒険」という短編集では、ポアロがいわゆる
”私立探偵らしい”仕事をしている事件が多いです。
私が選んだ「ネメアの谷のライオン」は裕福な奥様方のペットの犬が誘拐される事件。いつの時代も、社会に起きている問題は同じようなものだなぁと
感じる作品でもあります。他にも、短編集には「女性を探してほしい」「美術品を取り戻してほしい」など、神話になぞらえているとはいえ、”私立探偵っぽい”様々な事件が・・・

キャンドルは、「ネメアの谷のライオン」からの着想ではなく、ポアロ氏を形にしたくて作ったもの。前から作ってみたかったんですよね~卵型に髭をつけただけなのに、もうポアロです(笑)。
後ろ側は見えませんが、吹き出しに、ポアロの口ぐせ?の言葉がちょこっと書いてあります。

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「 日曜日には くだものを 」
(アガサ・クリスティー/田村 隆一 訳
クリスティー短篇集11『リスタデール卿の謎』 (ハヤカワ文庫) より)

原題: A Fruitful Sunday
from THE LISTERDALE MYSTERY
by Agatha Christie, 1934

◇ キャンドル作品名: 「Fruitful Sundae」

クリスティーの有名な探偵たちが誰も出てこない、ある意味異色の?短編集
「リスタデール卿の謎」よりほのぼの系ストーリーを1つ選びました。
絵本にしても良いのではないか?と思うくらい、可愛らしいお話です。

「アクロイド殺し」「そして誰もいなくなった」のようなミステリ史上に残る作品や、ねじれた人の心が怖ろしい犯罪を生む様や、ゴシップのおそろしさなどを作品に表現している、その 同じ作家が書いたのか??と思うような、かわいい短編です。

キャンドルは、タイトル「A Fruitful Sunday(ア・フルーツフル・サンデー=日曜日にはくだものを)」に掛けまして
「Fruitful Sandae(フルーツフル・サンデー=くだものいっぱいのサンデー)」
お菓子の「サンデー」は、カジュアルに楽しめるパフェのようなもので、
アメリカ発祥だそうです。
スイーツ系のキャンドル、本物そっくりにとってもかわいい作品を作られるアーティストさんも多い中、私は下手なんですけど(苦笑)がんばって作ってみました!

作品紹介は、残すところあと5作品となりました!また次回に~☆

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