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秋の訪れとともに気づいたこと~アートについて~

大人になるって、この人を好きになるとは思わなかったっていう恋愛が始まることかもしれない。

島本理生『わたしたちは銀のフォークと薬を手にして』幻冬舎文庫(2020年)
『わたしたちは銀のフォークと薬を手にして』のカバー

アートは学生時代から好きになり、展覧会を探して時々美術館に行っていました。しかし、その頃はモネを始めとした印象派やゴッホなど、アート好きでなくても知っている人たちがいる芸術家が好きでした。

アート好きが嵩じて美術印刷の会社に勤めることになりました。そこでは自分の好きなジャンルのアートだけではなく、これまで知らなかった、どちらかというとあまり興味の対象でなかったものにも触れました。

例えば現代アートを鑑賞することもありましたが、大体「なんだかよくわからないな」「何を表現したいんだろう」という感想で終わってしまっていました。

学生の頃に行ったスペイン・ビルバオのグッゲンハイム美術館。
近現代美術館を主に展示していました。
美術館の外に展示してあった作品。

そんな中で私にこの秋、一つの転機(と私は思っているのですが)が訪れました。

大阪で行われた国際的アートフェスタ「UNKNOWN ASIA 2023」。そこで心惹かれるアーティストの方に出会いました。

それがKaho Katayamaさん。

これまでに好きだった印象派などのジャンルとは全く異なっています。なのになぜかKahoさんの作品に惹かれ、自然と足が向いている自分がいました。

作者さんご本人には失礼に当たるかもしれませんが、今考えてもなぜ強烈に魅せられたのかはよく分からないのです。

作風なのか?それとも色合い?ブース全体の雰囲気が好きだったからか?
色々考えても答えは出ないのですが、とにかく心惹かれました。

「大人になるって、この人を好きになるとは思わなかったっていう恋愛が始まることかもしれない。」

これに似た感覚をアート作品に対して感じ、現代アートを好きになる、その領域に一歩踏み出したといえるできごとでした。

芸術の不思議さ、奥深さを知るとともに、少しだけ大人になったのかな、と感じた初秋なのでした。


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