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カバーの話いろいろあるね…編

注意…雑談なので、口調が少し雑。関西弁も入ります。悪しからず。

「カバーおかけする本ございますか?」
「カバーおかけしますか?」
「カバーご入用ですか?」
「カバーおかけになりますか?」
「カバーおかけしてよろしいですか?」
「カバーご入用の本はございますか?」

フランクな言葉を入れると無限に出てきそうな、カバーいるかを聞くためのお声掛け…

★この言葉に返ってくるお客さんの意外な返答

「セロハンテープちょうだい」
テープ台をお客さんに向けて渡すと、カバーがずれないようにテープで貼っちゃうおじさん。ちなみに上級者になると「テープ」しか言わずに手がセロテープをちぎる準備に入ってます。

「間に挟まってるのもカバーも全部取って」
と言うおじさん。カバーも中に挟んである出版社の案内も栞も取って渡すと、満足したように中身だけ持って帰りはる。

「雑誌にもカバーつけてな」
と、パズル雑誌を指さすおばさん。え?これにカバーいる?
羽生結弦表紙の雑誌とかなら、わかるよ!

「カバー薄くなったよね?透けるの嫌やから二重につけて」
気づきましたか。そうなんです。先月から紙の分厚さ変わりました。
ある意味常連さん?

「カバーちゃんとつけて。読んでたらずり落ちてくるやろ?」
申し訳ない。文庫カバーは両切りだから無理なんです…とは言えないので、かしこまりましたと言って、違うカバー紙でわざわざ文庫用に折る。
広めたくない特別対応。
(両切り…カバー紙が元々文庫サイズ用に上下ともにカットされている)

「どれか1冊につけてくれたらいいわ」
文庫本を大量に買う方がよく言うセリフ。
ありがたや…と適当に1冊付ける。
でも、新人スタッフが選んだ1冊は下巻。それはあかん!

「私の家の本棚、ここのブックカバーで揃えてるんです」
カバー全部つけてねと微笑むお姉さん。全部うちのカバーの本棚、想像したら、とても光栄なことのような。でも、その本棚、本探しにくくないですか?と思ってしまう、探している本をすぐに見つけたい派な私。

「カバーはいりません。資格の勉強をしていることは隠す必要がないし、むしろステータスのひとつですから」
と、ドヤ顔で簿記2級の問題集を買っていった大学生。そうなんや、ステータスか。ごめん、わからん。

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★怒らせてしまう場合あり…のお声掛け

「お時間いただきますが、よろしいですか?」
雑誌のカバーつけや、10冊以上の本にカバーをつけてと言われると一応伝えるこの言葉。
5分くらいだけど、雑誌は通常のカバーよりは時間かかる。
冊数が多くなるともちろん時間は必要。
頼んだのに、待たされることに文句を言う人もいる。
だから、一応伝える。

そうすると
「やりたくないから、そんなん言うん?」
おっと、そっちに取りますか。まあでも、並んでるお客さんが多いと、正直そういう気持ちも5%くらいはある。
もう少し、「お待たせしちゃうんですよね~」っていう、申し訳なさいっぱいの表情が必要だったか。

★子どもにも一応カバーいるか聞いてます

                      (※読み物の時だけ)
でも、大体「カバーって何?」と一緒に来た母親に尋ねる。店員に向けては聞けない子が多い。そこでカバーを見せて説明すると、
「つけてほしい!」と、キラキラした目で言ってくる子もいれば、
「いらない」それ必要なの?と首かしげながら言う子に分かれる。

たまにそこにお母さんが参戦!
つけると言ったら「え?あんた、そんなんいらんやろ!」
いらないと言えば「カバーつけてた方が汚れにくいし、つけとき」
そして、お母さんの意見に流される子どもと、自分の意見を貫く子どもにまた分かれる。
私は子どもの最初の意見を尊重したいけど。

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などなど、カバーひとつでこんなに様々な反応がある。
こういうのはレジで接客をしていて面白かったなぁと思う。

そういえば、私はカバーと言っていたけれど、スタッフの多くは、ブックカバーと言ってました。
カバーよりブックカバーの方がお客さんに届きやすい言葉になるのかも。


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