見出し画像

パパラギ ヨーロッパを旅した南の島のツイアビが話した、「よく生きる」ための考えとヒント

本を読み終えたので感想を📚

毎週とっているこども新聞のおすすめ本で紹介されていた児童書。

およそ100年前、南太平洋・サモアの島の族長ツイアビがはじめてヨーロッパを旅した。
この本は、旅のあとに、ツイアビが島の人々に語った文明国での体験や印象をまとめたものである。

南の島の族長が島の人々のために書いた演説集をわかりやすくリメイクしたもの。

パパラギとは白人の人たちのことを意味しています。

時間、お金、物、情報、知識について、現代の私たちの当たり前が立ち止まって今一度見直してみようと説くような内容でした。

パパラギは、髪をとかすための道具を作ると、次にその道具を入れる皮の袋を作り、袋のための小さな箱を作る。そして、小さな箱を入れる大きな箱を作る。パパラギは何でも袋や箱に入れる。箱、箱、箱、箱。
パパラギの国には、自分の頭に火の筒を当てて、自分で自分を殺してしまう人たちがいる。これは、本当の話だ。
物がないなら死んだほうがましだ・・・この人たちはそう考える。
食事の皿のほかは何も持ってなくても、私たちならだれでも、歌を歌って笑顔でいられるのに。
パパラギは、いつでも早く着くことだけを考えている。彼らの機械は、たいてい何かに早くたどり着くためのものだ。早く着けば、また新しい何かがパパラギを呼ぶ。こうしてパパラギは、死ぬまで走り続けているのだ。

物はたくさんあって豊かになったけど、本当の豊かさとは何か。

このツイアビがいうままに、ツイアビの南の島でのような生活するのは現代社会では難しいけど、今もう自分は満ち足りていること、事足りていることを知れたら、焦ったり、誰かと比べて嫉妬したり、「なにか物足りない」みたいな虚無感に襲われることは避けられそう。

幸せの尺度を見直すことが、自分を癒せる1番簡単な方法なのかな。と改めて思いました。

考えさせられるような深い内容の合間の、
南の島の暖かい爽やかな絵がほっとさせてくれる。
児童書だけど、大人の私が読んでも楽しめる本でした。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?