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5月:初めての精神科病棟入院、等々③

〜前回の続き〜

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保護室に入った初日から翌日までは完全に鬱だった。

こんなひどい部屋に入れられた私は悪いことをして罰を受けてるんだと思ったし、すぐ近くにトイレがあるせいで食欲が湧かずあまり食べれなかった。
スマホを触れないため誰かと連絡を取ることも出来ず、それによる孤独感も辛かった。

保護室に入った翌日、離婚したが今は親友のような関係で一緒に同居している元夫が病院に来てくれた。
何も持たずに入院した私のために色々と荷物を持ってきてくれたらしい。
普通に面会出来ると思って内心喜んだのだが「面会はできない」と言われた。
せっかく来てくれたのに?なんで?
面会はできないなんて聞いてなかった。
悲しくて涙が出た。

とにかくここは「ダメ」なことだらけなのだ。
元夫が持ってきてくれた本も「医師が確認してからでないと」と言われ一冊も読むことができなかった。
スマホもダメ、面会もダメなら会社に欠勤の連絡もできないじゃないか。
そもそもスマホがないと自分のシフトも分からない…。

仕事の連絡だけではない。
家賃・光熱費の引き落としやクレジットカードの引き落としのことも気になってしょうがなかった。
元夫は私の暗証番号を知らないし何がどの口座からいつ引き落とされるかも把握していない。

いつ退院できるのか?と誰に聞いても「分かりません」の返事しかもらえず不安感は増すばかりだった。

正直、こんなことになるなら死んだ方がマシだと思った。

「私は悪いことをしたからこのような罰を受けてるんだ」
そう考えるのが一番辻褄が合うのでただそう思っていた。
何もない病室でやる事がないので考え事をするか寝ているしかすることがなかった。

3日目辺りからフッと鬱が抜け通常モードになった気がした。
急すぎないか?躁転した?と思ったが鬱はしんどいのでこれはこれで嬉しかった。
主治医と話しもできた。

4日目か5日目には普通の病室に移動して、寝る時だけ保護室で過ごすことになった。

この「普通の病室」はなかなか良かった。
やっと外の景色を見る事ができたし、窓も少しだけ開けることができた。
ちゃんとベッドもあるし部屋に洗面台もある。
トイレは部屋の中ではなく共用スペースにあるし、食事をするときはテレビのある広い共用スペースで他の患者さんと一緒に食べる。
面会もようやく出来るようになった。

もう鬱状態はほとんど無くなっていたので割とすぐに「寝る時だけ保護室」ではなく完全に普通の病室に移動出来た。

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