"空想日記"⚡️no.44
源 『なぁ、天音…
もしかして…
まだ…太兄を探してるのか?』
天音『…………』
源 『太兄が奈落に落ちてから、
もう2年もたつんだよ…
…前に進まなきゃ……
天音がこんな事してると
みんなも心配する。
…俺たちだって太兄がいなくて辛いんだ…』
天音『………
あに様ね…葵石を見ると
目をキラキラさせるんだ!!
いつも、悲しそうな顔してるのに…
その時だけ、すごく嬉しそうな顔をするんだよ』
源 『知ってる…
太兄がみんなに内緒で葵石を集めてたの…
家族みんな知ってたよ。』
天音『!!』
源 『でも……太兄の楽しみを誰も邪魔なんか
できないよ……
天音が持って来てくれてたんだよね…』
天音『…………。
私ね、まだ集めてるの!
あに様がいつ帰って来てもいいように。
すごいんだよー。本当に…いっ…いっぱい…
ぁ…あるんだから…一生懸命…あつめっ…たの…』
話しながら天音の目にはみるみる内に涙が溜まっていった。
源 『んぐっ…そっか……
…泣くなよ……』
源は小さくつぶやき鼻をすすった。
源 『…ひぐっ……よぉし!
ぉ…オレも一緒に探そうっかな…!』
涙を拭う2人…
すると
採掘場の奥の方から変な音が
『ガサッ…ガサッ…』
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