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自分で名付ける、読了。


松田青子さんの、自分で名付けるを読了しました。
図書館で借りてきたんですが、サラサラと読める妊娠〜育児のエッセイです。
読みたい本が多すぎ&気が散る性格なので色んな本を同時進行で読むことが多いのですが
こちらは一気に読み切りました。

シンプルな感想としては、感性が若い。
若いというと幼稚な言い方かもしれません。すごくフレッシュで常に新鮮な空気を心に吹かせてらっしゃる印象でした。
普段あまりエッセイを読まないので、作家さんはそういうものだと言われたら
それはそれで納得できちゃいますが。笑

女って生きづらい!ってほどじゃないけど
なんかジワジワ嫌な違和感があったり。
自分も流されたり、気づかない事も多いけど
いざその立場に立ったり状況になると
アレ‥これおかしくないか?って気付いたり。
女性を取り巻く環境ってそういうことが多かったりします。

それを、「おかしいぞー!」「女性差別だー!」と声高らかに言うつもりも無いんだけど
黙っていられるほどの違和感じゃない。
でもいまいち言葉にできないところを、さらっと嫌味なく言葉にしてくれた松田さん。

読んでいて、ベビーカーを無視したり邪魔そうな顔をしたりする人物たちに
「うわーそんな人が‥いるな‥」って驚いたり共感したりしたんですが
人物を否定されてはいません。
社会が悪い。ほんとこれに尽きます。

みんなニコニコゆったり暮らしたいけど、それを許さない社会構造。
男が妊娠できたらこんな社会じゃないだろっていうのは、激しく同感でした。
想像力がないって切り捨てるのは簡単だけどそうじゃなくって。
今の社会は余裕がないし、余裕があることを許さない。
だから子育てしにくいし、なんなら子供を望みにくい。

もっと余裕のある生活が出来る仕組みを考えていきたいです。

また、個人的には幼少期から
名字が何度か変わっているので特にこだわりもなく夫の姓に変えたのですが
「苗字を奪われた」ご友人の話が印象的でした。
夫婦別姓も今後注目のテーマですよね。

フェミニズムを勉強したいというほどではないのですが
他人事過ぎたのではないかと最近感じています。
夫が20近く上の人間なので、たまに古いなと感じることもありますが
かといって質問してもらっても答えられない違和感が多すぎるんですよね。
声をあげてくれている「女性」が感じている気持ちも
ワタシが「ふつう」に飲み込まれている実情も
どっちが正しいとか正しくないとかじゃなくて
知っていきたいと感じています。

性でわける時代は、個性でわかれる時代になってきているはずですから。

ありがとうございました。

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