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【麻布中合格】発達障害の塾無し受験①

12月偏差値50台→2月麻布合格

(2024年11月追記)
「発達障害の塾無し麻布受験」が本になり出版されました。
https://note.com/akahira_1978/n/ne058793f9136

《以下本記》
「麻布中学校…行けるなら、行ってみたい」
2022年12月。
滅多に意思表示をしない、発達障害の息子の一言。
偏差値50台、進学塾は通えず、1日の受験勉強時間は1時間程度が限界。
本命は発達障害に手厚い横浜の私立中学A。
ですが、その2ヶ月後の2月3日、息子は麻布中学校に合格。

発達障害の「天井が見えないポテンシャル」を実感した2ヶ月でした。

息子のこと、受験のこと、書くべきかどうか、悩みに悩みました。これは個人情報で、社会は発達障害へのスティグマ(偏見)が根強く、親としては情報開示による息子へのリスクが心配です。だからこれまで、我が子の「性別と年齢」は伏せて来ました。
このことを、息子に話したところ「開示して欲しい。自分を含む発達障害を、たくさんの人に理解してほしい。偏見のない社会になってほしい」と回答がありました。自分のことを理解されず苦しんでいる、そんな息子が透けて見えました。

麻布中学校 正門

今回悩みながらもnoteで伝えたいことは、主に以下の3点です。

  1. 保護者、先生、会社の同僚・上司・部下など周囲が発達障害を理解すれば、当事者は並外れたポテンシャルを発揮する

  2. 発達障害の強みは、人によってバラバラ(息子の場合は「麻布の受験限定」で相性が良かったです)

  3. 発達「特性」は全ての健常者にも当てはまるので、発達障害の理解は万人に通じる=万人のポテンシャルが生かせる(ニューロダイバーシティの考え方)

発達障害やギフテッドの子供に限らず、全ての子どもや大人の「可能性」を広げて欲しいので、発達障害の息子の受験を書いていきます。

私が発達障害の理解を広めるために論文500本以上読み、民間資格4種取得し、動画メディア《インクルボックス》を始めたのは息子のためですが、発達障害やギフテッドがLGBTQと同様に理解されるには、日本全国、全世界でリテラシーの向上が必須です。
「発達障害は100人いたら100通り」なので、今回のnoteがそのまま参考になる方はいないと思います。ただ、概念や考え方としてご理解いただければと願います。
長くなってしまいそうですが…

※麻布中受験当日、2022年2月1日朝9:00の様子は、前回のnote「発達障害の受験と、親の支援と、進学先」をご覧ください。

息子のスペックと環境

  • ADHDとASDの特性が強めに出て、ややLDと発達性協調運動障害の傾向

  • 高IQ(だからと言って勉強が出来るとは限らない)

  • ADHD薬「コンサータ」など服用(発達障害は病気ではないため、薬で治るということはありません。服用すると「特性」が少し弱まります)

  • 「コンサータ」で多動・衝動・注意欠如が9時間程度おだやかになる

  • 午前6時に服薬、午後15時に効果が切れ、集中の維持が困難になるため塾には行けない

  • 小学校低学年でイジメを経験

  • 発達障害である事は小1のときに本人に告知。学校も共有済み。

  • 通級に6年間通う

  • 民間の療育に3か所通う X社(1〜4年生)、Y社(1〜3年生)、Z社(5〜6年生) その結果、療育の効果は小学校中学年以降に逓減すると知る

  • 習い事(スイミング、体操、プログラミング、英会話)

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