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季節の変化と人生の四季

※以下の音声配信では、今回の内容をコンパクトにまとめています。

中国では古来から、季節の移り変わりに人生と重ね合わせる、そんな考え方があります。

古代中国の五行思想で、
春は「青春(せいしゅん)」
夏は「朱夏(しゅか)
秋は「白秋(はくしゅう)」
冬を「玄冬(げんとう)」
これを、人生に当てはめたもの。
幼少期はまだ人として芽吹く前の冬であり「玄冬」。
若々しく、これからの未来に希望を膨らませ、成長しつづける時期は「青春」。
世の中で中心的な役割を果たし、バイタリティあふれる活躍を見せる現役世代が「朱夏」の時期。
最後の「白秋」は老年期で、人として穏やかな空気やたたずまいを見せ、人生の実りを楽しむ期間。

出典:老いの工学研究所


まさに私たちの人生は、玄冬、青春、朱夏、白秋の時期に分かれるのではないでしょうか。

玄冬、青春、朱夏は登り調子です。幼少期~青年期~壮年期にかけて、若竹のようにグングン成長しながら、色々な事ができるようになります。

しかし朱夏から白秋、つまり夏から秋にかけて、大きな転換を迎えるのではないでしょうか。

人生の朱夏から白秋へ、つまり壮年期から老年期に向かっていく過程で、私たちは全く反対方向に進みます。

意気揚々と高みに向かって登っていたとしても、いつまでも上り調子は続きません。いつかは、降りていくターンを迎えます。

色々なものを手放していく、人生の白秋はそんな時期になるのではないでしょうか。

今までうまくいっていたやり方が、 逆にうまくいかなくなるでしょう。

さらに言うと、今までやろうと思ってたけど結局やらなかったことが、一つくらいあるかもしれません。ここは思い切って手放していく、それが必要となる時期となります。

現代に生きる私たちは、アンチエイジングという言葉を代表とするように、老いに逆らっていく風潮が強まっています。

ただ四季のように移り変わっていく世界で、同じ季節に留まろうとするのは、やや不自然ではないでしょうか。

色とりどりの四季を味わい、慈しみながら生きていく。

古来から伝わる人生の智慧に、今こそ目を向けてもいいかもしれません。

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