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いわゆる「同じ顔」事件:羽二重四季緒の訂正推理 第一話事件編

あらすじ

 図書室から一度も退室することなく、三度入室するドッペルゲンガーの正体は主人公なのか?
 
 新一年生の高校生、羽二重四季緒はぶたえしきおは部活強制加入のルールのため、仕方なく担任から勧められた蔵書部に入部するべく顧問がいるはずの図書室を訪れる。しかしそこで生徒会長に詰め寄られてしまう。会長いわく、四季緒と同じ顔の生徒が三度、図書室に入っていくのを目撃したという。しかもその何某は一度も図書室を出ていないらしい。三度目は間違いなく四季緒当人として、では一度目と二度目は?
 
 みんなが納得する『真実』は間違いだらけ。じゃあ訂正推理を始めよう!

本編

 好奇の目線に晒されるという状況には、不本意ながら慣れている。生まれつき、ぼくたちは他人の目には物珍しく映るらしいので、いつの間にか慣れてしまった。
 とはいえそれは、町で通りすがる人が一度ぼくたちを見て、それからもう一度振り返るとか、その程度のものについてのみ言えることだ。
 だから狭い部屋の中央に座らされて、ぐるりと囲まれるという弩級の好奇の視線となると話が変わってくる。
 場所は狭い、普通の教室の四分の一程度の部屋だ。図書準備室、と入る前に見た扉に掲げられていた。スチールラックには何か雑多なファイルや小物が並んでいて、横向きに置かれた『日本十進分類法』の書籍だけが、いかにもそれらしい雰囲気を出している。それ以外は物置、あるいは生徒たちの詰め所のようで、部屋の隅には学生鞄がいくつか置かれていた。
 そこでぐるりと、八人くらいに囲まれているのだから圧迫感が辛い。
 だけれど、さしあたりそれは問題じゃない。
 ちらりと正面を窺う。僕の正面には一人の男子生徒が座って腕組みをしている。その後ろには僕がここへ入ったのとは違う扉があり、位置関係からしてどうやら廊下に繋がっているらしく思われた。
「君、名前は?」
 聞いてきたのは、ぼくの正面の、その男子生徒である。実に分かりやすく、制服のブレザーの腕に『生徒会』の腕章が巻かれている。確か生徒会長、なのだっけ。精悍に刈り込んだ黒髪はどちらかというとアスリート的だったけれど、日に焼けた様子のない肌や、酷使の跡がない手を見ると、彼の運動経験が乏しいのははっきりしていた。
四季緒しきおです」
 いつもの癖で下の名前から言って、それから付け足す。
羽二重はぶたえ四季緒です」
「羽二重くん、か」
 呟いて、何か考え込むように生徒会長は唸った。
「ねえ、ちょっと」
 今度は後ろで声がした。
 振り返ると、両手に包帯を巻いた女子生徒が立っている。右耳の辺りにもガーゼがあって、そのケガはどうしたのだと聞きたくなるが聞かないでおくことにした。
「本当に、この子なの?」
「それは間違いない」
「そう」
 それだけ言って、彼女は引いた。
「羽二重くん、俺が聞きたいのはひとつだけだ」
 正面の生徒会長が再び口を開く。
「俺が聞きたいのは、君がしたことについてだ」
 好奇の視線には慣れている。程度の甚だしさも、今はいい。
 問題は。
「君はどうやって、一度も図書室を出ないで三度も図書室に入ったんだ?」
 どうやら僕が、一度図書室に入り、出ることなく再び入るという奇行を演じたと思われていることだ。
 
 
 
 今日も今日とて、普通の一日だった。
「分かっていると思うが、部活動の入部届けの〆切は明後日までだからな」
 帰りのHRの後、担任の先生からそう言われるまでは。
「はあ」
 ぼくは適当に返事をして、自分がさっきまで座っていた机を見た。鞄に入れた推理小説の続きが気になっていた。
「はっきり言うと、お前以外はもう入部届けを出しているぞ」
 そんなぼくの視線の動きを、教室内で騒がしくしているクラスメイト達に向けたものだと勘違いしたらしい担任は、付け足すように言った。
「何か、これって部活動はないのか?」
 ぼくは眼鏡を外す。視界がぼやけるが、手探りで眼鏡拭きを取り出してレンズを拭く。クリアイエローのフレームは目立ってこういう時便利だ。黄色を追えば操作に困らない。
「ないから出してないんでしょうね」
「だろうな。だったら…………」
 だったら、なんだろう。担任は何か建設的なことを言おうとしたらしいが、その言葉はクラスメイトの喧噪よりもさらに大きな騒音で中断される。
教室の前後に二か所ある扉、その内の前方の扉が何者かに叩かれたのだ。扉はスライド式の二枚扉だから、叩くと扉同士がぶつかり合ってけたたましい。覗き窓も嵌まりが悪いらしく、ガシャンと不穏な音を立てた。
 扉を叩いたのは、見慣れぬ男子生徒の二人組だ。二人は覗き窓から顔を出して、教室内のどこかを指さし、そしてぼくを指さした。教室前方、教卓の傍にいるのはぼくと担任だけだから、ぼくを指さしたのは間違いない。二人の顔には餌を求める猿のように歪んだ笑みが張り付いている。
「またか……」
 ぼくが呟くより先に、先生が溜息を吐いた。
「それで、『だったら』の先は?」
「ああ。そうだったな。俺は去年、三年生の担任をしていたんだが、受け持った生徒の一人が、ある部活の部長をしていたんだ。その部はそいつ一人しかいなかったから、今年は誰もいないはずだ」
「ふむ」
「つまり、なんだ……。その部活ならとりあえず所属しておくだけなら便利だろうと思ってな。お前が高校生活で何をしたいのかは分からないが」
「それは、なるほど」
「その部活は『図書部』という名前だ」
 担任は教卓の上の荷物をまとめた。
「今は学校司書の丹羽先生が顧問をしていて、部室は確か……蔵書室だったか。そこも先生が管理をしているから、気になったらとにかく話を聞きに行け」
「分かりました」
「じゃあくれぐれも、締め切りを守れよ」
 先生が教室から出るのを見送ってから、ぼくは自分の机に戻って荷物をまとめ直した。多少面倒なことになったような気もしたけれど、このまま適当な部活に所属して時間を奪われるよりはマシかもしれない。
「何を話していた?」
 ぼくが荷物をまとめていると、話しかけてきた男がいた。両手を軽くポケットに突っ込む余裕を気取った態度は、何に対してのポージングなのか分からなくて可笑しくなる
 その男は仲人なこうどといって、僕のよく知る男だった。
「大した話じゃない」
 具体的内容を言うのが嫌なぼくは、適当に濁した。嘘を吐くのは罪だけれど、黙秘は公的にも認められた権利だ。
「それよりお前は、いい加減部活決めたのか?」
 仲人がまるでぼくの兄であるかのようなことを言った。話の流れがいまいちピンと来なかったので、黙って次の言葉を待つ。
「俺のところの先輩が、お前を部活に誘おうとしているんだが…………」
「仲人のところ? 何部?」
「生徒会執行部だよ。昨日言ったろ」
 一年生は部活動に所属することという面倒な決まりがあるけれど、委員会に所属していればその限りではないのだったっけ。執行部は部とついているけれど、生徒会の下部組織で委員会に位置するという話を、一週間前のオリエンテーションで聞いたような。
「なんでぼくが勧誘されるような事態になってんだか」
「それは……」
 仲人が何か言おうとしたとき、何人かの男子クラスメイトが寄って来た。その中の一人、眼鏡ののっぽが口を開く。
「お前ら、もう行かないのか?」
 彼の顔は、さっき見た猿と同じような笑みが貼り付いている。
「ああ、行く」
 仲人が自分の鞄を肩にかけた。つまり、彼らは仲人と同じ執行部に行くということだろう。
「お前は?」
 もうひとり、太ったクラスメイトがぼくに聞いてくる。
「ぼく?」
「こいつは行かない」
 事態を把握するより先に、仲人が制する。
「兄弟だからっていつも一緒にいると思うな」
 仲人とぼくは兄弟である。同学年同クラスということはつまり、そういうことなのだ。あの猿のような笑みは、それを面白がってのことだった。
 それにしてもこの高校に入学してからの、野次馬の数は少し異様ではある。クラスメイトから面白がられることはいい加減慣れた感があったけれど、まさか見ず知らずの生徒が見に来るとは思ってもみなかった。
 ああ、じゃああれか。執行部の勧誘もそういう、好奇心が九割か。
「しかし似てるよなあ」
 教室を去る最中、のっぽが仲人に呟く。
「二卵性が似てるわけねえだろ」
 仲人は反論しつつ教室を出て、視界から消えた。
 あらためて、ぼくは荷物をまとめ直して肩に担いだ。教室を見ると、さっきまでの喧騒は一段落して、残っているのは二人か三人くらいだった。彼らはもう部活動を決めて余裕なのか、強制加入のルールなぞ知るかという反骨精神の持ち主なのか、判断はつきかねる。
「図書室だな……」
 面倒を押し殺すために行先を呟いて、ぼくは教室を出た。学校の常として北側に設けられた廊下は日が当たらなく少し薄暗かったけれど、肌寒さはもうない。開けた窓から入って来る暖かい空気が心地いいくらいだ。
 図書室は、広い校舎の片隅にあった。僕は位置を把握こそしているけれど、行くのは今日が初めてだった。読む本は今のところ、自分の所持品もので足りていたからだ。中学時代に図書室のミステリを漁り切ってしまい、買って積むようになっていた本は、今鞄に入っているものですべて読み終わる。だから図書室に向かう頃合いとしては悪くない、と言い聞かせないと重い脚が動かない。
 図書室に入る直前、壁に掛けられていた掲示物に目がいった。体育祭の部活動対抗リレーの募集とか、部活動の勧誘チラシなどが詰め込まれて立錐の余地がない(って言うのだろうか、壁に)掲示板の一角に、図書委員会が作ったと思しき本の特集記事が貼られていた。生憎ミステリ関係ではないので目を留めたといっても一瞬だったが、いつかミステリ特集も組まれるかもしれないから、存在を記憶しておこうと思った。
 とはいえ、そうした周囲の雑事に気を取られるのは、図書室に向かうのが面倒だからだろう。図書室に行くのはいいけれど、肝心の丹羽先生とやらをぼくは知らないから探すところから始めなければならないのが面倒だ。
 しかし、入らねば。
 意を決して図書室に入ると、入り口脇のカウンターで二人の生徒が何やらごそごそ動き回っている。その二人は男子と女子で、女子が何かのケースの蓋を閉めようとしているらしかったが、彼女は両手に包帯を巻いていたので、蓋が閉まらないらしい。見かねた男子生徒はケースを取り上げて、キャップをくるりと回して閉めた。その男子生徒の腕には『生徒会』という腕章が巻かれている。
 何をしているのだろうと疑問に思いながら一歩を踏み出すと、前に出した右足がちくりとした。気になって足を持ち上げると、上履きの靴底に画鋲が刺さっている。
「ああ、悪い悪い」
 画鋲を上履きから抜いて正面を見ると、女子生徒が近づいてきていた。手の平に乗せて画鋲を差し出すと、包帯を巻いた右手の指で器用にそれを摘まんだ。
さっきそこの生徒会長が画鋲のケースをひっくり返しちゃって、拾ってたんだけど拾い損ねたのがまだあったのね」
「はあ…………」
 そこの生徒会長こと男子生徒は、画鋲を入れるためにもう一度ケースの蓋をひねろうとした。そこでちらりとぼくの顔を見た。
 あの腕章、分かりやすく生徒会長だったのかとぼくがぼうっと思っていると、生徒会長もじっとぼくのことを見ているのに気づいた。女子生徒が画鋲を持って近づいても、それに気づく様子がなくぼくをただ見ていた。
 なんだなんだ?
 ぼくが不審に思っていると、生徒会長は一歩、二歩と近づいてきた。
「どういうことだ…………」
「え?」
 がしっと、肩を掴まれた。思わず一歩引いてのけ反り「うひゃああっ!」と情けない声を出してしまう。生徒会長は持っていた画鋲ケースをその拍子に取り落す。ケースは床を跳ねまわり、中の画鋲がガシャガシャと音を立てた
「おい、ちょっと」
 生徒会長はぼくを掴んだまま、ぐいと女子生徒の前に突き出した。
「君はこの子を今日、見たか?」
「え、どういうこと?」
 女子生徒は生徒会長の質問の意図を読みかねたらしく、首をひねった。ぼくだって訳が分からないのだから、彼女としてもそうだろう。
「いいから。ほら、君がそこのカウンターにいた間に、この子を見たか?」
「え、いや、見てないと思う……」
 彼女は一度曖昧に答えた後、思い出したように今度は強く答えた。
「うん、見てない」
「そうか、なら…………」
 その答えを受けて、生徒会長も何かを判断したらしい。ぼくに向き直ると、深刻な顔をした。
 いったいどうした?
「君は、図書室から出ることなく三度も入ろうとしたのか?」
「…………え?」
 それは、どういうことだ?
 
 
「それで、羽二重くん。どうなんだ?」
「どうなんだと言われましても……」
 自分の起こしていない不可思議現象の説明を求められても、答えられるはずもない。
 図書部について学校司書の丹羽先生に聞きに来たはずのぼくは、しかし今は図書準備室に詰め込まれて、変なことを聞かれている。
 これで物語は冒頭に戻ってきたわけだ。おかえり。
「鷹橋、そもそも何があったんだ?」
 ギャラリーの一人が生徒会長に聞く。生徒会長の名前、鷹橋なのか。普通だな。
「そこから説明した方がいいか」
 鷹橋会長は腕組みを解いた。
「俺はちょっと前、図書室に来た。目的は図書室前にある掲示板に、新しい掲示物を貼ることだったんだ。で、図書室に入る前、まさにその掲示板に視線を向けるとこの子が近くに立っていた。掲示物を見ているらしかったが、俺が近づくより先に掲示板から目を離して、図書室に入って行った」
「それはぼくでは…………」
「それはいい。問題はその後だ」
 あ、無視された。
「俺が画鋲をもらいにカウンターに近づいたついでにそこの鶯谷くんと――」
 鷹橋会長は包帯ぐるぐる巻きの女子生徒を指し示しながら話す。
「――ちょっと世間話をしていた。その時、ついうっかり画鋲を散乱させてしまったんだ」
「画鋲を……」
 ぼくがさっき踏んづけたやつだ。
「画鋲をケースごと、床に落としてな。その拍子に蓋が外れてばら撒いてしまった。それで仕方なく、俺と鶯谷くんの二人で片付けていたんだ。その時、傍を通る生徒が見えた。そこでふと顔を見上げると、君だった」
 それもぼくではないけど、言っても無駄かもしれない。
「自分でも見間違いかと思ったが、ひとまず画鋲を片付けるのが先決だと考えて脇に置いた。ところが、だ。画鋲を片付け終わった頃にまたしても現れたのが」
「ぼく、ですか」
 それはぼく自身だが……。
 つまり、まとめるとこういうことになる。
 鷹橋会長はぼくを三回目撃した
 一度目は図書室に入る直前。一度目のぼくは掲示板を見た後、図書室に入っていく。鷹橋会長はその後を追うように図書室に入った。
 二度目は鷹橋会長が画鋲を散乱させたとき。それを片付けている最中、二度目のぼくは会長と鶯谷さんの横を通っていったという。
 三度目はついさっき。これこそ間違いなくぼくで、鷹橋会長が画鋲を片付け終ろうというところで現れた。
 問題は、一度目のぼく(と思われる何者か)が図書室から出た形跡がないのに、二度目のぼくが出現し、なおかつ三度目のぼくが出現したということだ。まるでウィリアム・ウィルソンだなあ。
 しかし――。
「見間違いじゃないのか?」
 ギャラリーの一人が言った。
「そうです、見間違いですよ」
 ぼくもそれに乗っかろうとした。
「ほら、明智小五郎も――」
「俺は見間違えていない」
 ついでに「D坂の殺人事件」の話でもしようかと思ったけれど、また途中で阻まれた。
「俺は確かに君を見たぞ。第一、君は鏡で自分の顔をよく見ろ!」
「えっ?」
「そんな目立つ眼鏡をかけていて、見間違うはずがないだろう」
 会長が言っているのは、ぼくの眼鏡らしい。極度の近眼なので落としてもすぐに場所が分かるよう、フレームを目立つクリアイエローにしたが、なるほど、これは記憶違いを防ぐ特徴になるかもしれない。
 むしろぼくが会長の見間違いを指摘するなら、ぼく以外にこういう眼鏡をかけた人間を探さないといけなくなる。ついさっきまでは正直「記憶違いでしょ?」とまともに取り合っていなかったのが、形勢が傾いた感すらあった。
 少しだけ、真面目に考えた方がいい。
そ うだ。鶯谷さん、だったっけ? もう一人の証言者である彼女から裏を取ろう。
「鶯谷」
 ぼくがそう思っていると、ギャラリーからも同様の質問が飛ぶ。
「生徒会長の証言は本当か?」
「えっと、あたしの見た範囲では間違いない」
 ありがたいことに、鶯谷さんは自分の視点から事件を再構成してくれた。
「あたしがカウンターにいたのは、ちょうど鷹橋会長が図書室に入って来た時から。こいつが入って来た時に、あたしも図書準備室からカウンターに移動したから、その前は知らない。だから一度目のこの子、羽二重は見ていない。で、鷹橋会長が画鋲を要求してきたから、カウンターの下から出して、そのついでに世間話をしてた。ところがこいつがうっかり画鋲をばら撒いたものだから、仕方なくカウンターから会長のいたところへまわって拾うのを手伝った」
「よくその手で拾えたな」
「ほら」
 ギャラリーが疑問を挟むと、鶯谷さんは両手を上げる。左手は包帯でがちがちに固定されているが、右手は指が出ていて曲げることもできる。さっきも、右手で画鋲を拾い上げていた。
「自転車でコケちゃってさ。突然歩行者が現れるもんびっくりして」
「君がスマホで音楽を聴いていたのが悪いんだろう」
 鷹橋会長がくちばしを挟む。耳のガーゼはイヤホンが転んだ拍子に引っ張られたせいかもしれないな。
「で、あたしが画鋲を拾っている時は、残念ながら拾うのに集中していて周りはよく見てない」
 早急に話を戻した鶯谷さんは、二度目のぼくを見ていないと証言する。あの両手だから、作業に集中はするだろう。周囲への注意がおろそかになるのは当然だ。
「大事なのは、あたしが鷹橋会長と話している時か。その時は、誰も図書室を出入りしなかったのを見てる。だから一度目の羽二重も二度目の羽二重も出ていくのを見ていない。というか、羽二重を見るのはさっきが初めてだった」
 そうか。だからさっき、一度曖昧に応えたのを断言に変えたのか。画鋲を拾っている時はさておき、カウンターにいた時に出入りした人がいなかったのを思い出したから。
「だから、鷹橋会長の言い分を裏書きしているってことになる?」
 余計面倒になったぞ。


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