事実と解釈

わたしたちは物事をいつも自分のフィルターを通して見ています。もちろん無意識に、それが事実であると思い込んで、疑いすらしません。

たとえば、会社で、自分の仕事に対して、他の人が手や口を出してきたとしたら、その解釈は人それぞれ異なります。「私の仕事が遅くてできてないから、きっとダメなやつだと思われてる…。(焦り)」、「えらそうに。あの人はいつも上から目線でおせっかい!(怒り)」「手伝ってくれるなんて助かる~。」など。そうやっていつも自分の心のうちを投影しながら生きています。

この場合、事実だけを見てみると、●●さんが「(仕事の)~の部分、私の方でやりますよ。ここ、こういう風にした方が良いんじゃないですか。」と言った、です。事実はいつもシンプルで、~と言った。お茶を飲んだ。23時に寝た。などです。

投影は自分の心(潜在意識)にあるセルフイメージやビリーフから生み出されます。セルフイメージは、力のない自分、自分は邪魔者、価値のない自分等の自分像です。ビリーフは、「私は人の役に立たないと意味がない」「私は人を信用しない」などの思い込みや信念、価値観です。

こうしたセルフイメージやビリーフは、幼少期からの親や周りから言われたこと、出来事などに影響をうけて無意識にできていきます。本人の生まれ持っている資質(おとなしい、社交的等)ももちろん関係しますが。

怒った、悲しかった、イライラしたなどの出来事が起こったときに、まずは事実を書き出し、一方でそこにくっついてる思いをずら~っと書き出していきます。簡単そうで結構難しいですが、そうしているうちに、自分の投影にだんだんと気付いてきます。気付きが最初の一歩です。その自分のセルフイメージや必要のないビリーフを手放せるようになってくると、物事がすこしずつ変わって見えてくると思います。



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